障害者が利用できる外出支援サービスとして同行援護・行動援護・移動支援があります。同行援護・行動援護・移動支援により、一人での外出が困難であってもヘルパーと一緒に目的地まで行けるようになります。

なおこうした外出支援サービスを利用するとき、場合によっては早朝や夜間に外出したいと思うケースがあります。通常は日中の利用で問題ないものの、通常とは異なる時間に外出しなければいけない場面に遭遇することがあります。

このとき、同行援護・行動援護・移動支援は早朝・夜間・深夜であっても利用できます。そこで、どのように考えてこうした時間に外出支援サービスを活用すればいいのか解説していきます。

早朝・夜間・深夜に外出支援を依頼できる

外出支援サービスは日中に依頼するのが一般的です。早朝や夜間では、あらゆる店が閉まっています。そのため、こうした時間帯に外出する意味は薄いです。

ただ、場合によっては早朝や夜間の外出を依頼しなければいけないケースがあります。例えば遠出をする必要がある場合、早朝または夜間を含めた介助が必要になるかもしれません。または、夜に開催されるイベントへ出席したいと考えるかもしれません。

こうした時間であっても、事業所によっては同行援護・行動援護・移動支援を依頼できます。そのため必要であれば、早朝や夜間の外出が必要とわかった時点で早めに予約するといいです。

どの時間が早朝・夜間・深夜に該当する?

それでは同行援護・行動援護・移動支援を依頼するとき、どのような時間帯が早朝・夜間・深夜に該当するのでしょうか。具体的には以下になります。

  • 早朝:6:00~8:00
  • 夜間:18:00~20:00
  • 深夜:20:00~翌朝6:00

そのため、こうした時間帯に外出支援サービスを利用する場合は「通常とは異なる時間での依頼になる」ことを認識しなければいけません。

特別料金が発生する

なぜ早朝・夜間・深夜の時間帯を認識することが重要かというと、利用する時間によってサービス料金が変動するからです。通常とは異なる時間に依頼する場合、以下の加算があります。

  • 早朝・夜間:25%加算
  • 深夜:50%加算

障害者向けのサービスは1割負担であるため、元々が格安であり、加算があっても大きな負担にはなりません。ただ、それでもこうした金額が上乗せされることを理解しておく必要があります。

なお障害者の場合、多くで低所得者に該当します。こうした低所得者の場合、月の負担上限額はゼロであるため、早朝・夜間・深夜に依頼してもサービス料金の支払いが多くなることはありません。障害福祉サービスの月の負担は以下のようになります。

状態負担上限額
生活保護0円
住民税の非課税世帯0円
世帯年収600万円以下9,300円
世帯年収600万円超37,200円

ただある程度の年間所得を有する人であれば、早朝・夜間・深夜の依頼で利用料金が高くなってしまいます。

対応している事業所を探す必要あり

なお外出支援サービスで早朝・夜間・深夜の依頼は可能であるものの、こうした時間帯であっても問題なく対応してくれる事業所を探す必要があります。

また早朝・夜間・深夜に利用できる事業所であっても、日程が近い段階での予約では断られることがよくあります。そのため、通常とは異なる時間帯の依頼が必要になったと分かった段階ですぐに連絡し、外出支援サービスを予約するといいです。

日中での外出支援では問題ないものの、早朝・夜間・深夜では対応できるヘルパーが限られます。そこで、こうした時間に外出を利用できるかどうか、またいつまでに予約すればいいのか利用予定の事業所と相談しましょう。

早朝・夜間・深夜で外出支援を依頼する

多くの人が日中に同行援護・行動援護・移動支援を活用します。こうした障害者向けの外出支援サービスについて、早朝・夜間・深夜も依頼できます。

ただ通常とは異なる時間での依頼であるため、その分だけ料金が上がります。低所得者であれば関係ないものの、ある程度の所得がある人だと、通常よりも25%や50%ほど多くのサービス料を支払わなければいけません。

また日中での支援とは異なり、緊急で依頼しても対応できないケースがよくあります。そのため早朝・夜間・深夜の外出支援サービスを提供している事業所と契約している場合であっても、早めの予約を意識しましょう。

障害者にとって外出は重要であり、場合によっては早朝や深夜の外出になることがあります。そうしたとき、外出支援サービスの特徴を理解して活用しましょう。

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