就労継続支援B型で工賃の賃金は?高い手取り月収は可能か
就労継続支援B型(就労B)であれば、労働が困難な障害者であっても働くことができます。ただ一般的には、就労Bの手取りは低いです。最低賃金は守られないため時給は低く、月給は少なくなりがちです。
障害者向けの就労サービスはどうしても賃金が少なく、どちらかというとトレーニングの側面が強いです。ただ、月給が低いので手取りは非課税になりやすいです。また、時給の高い就労Bの作業所を選ぶことで高い工賃を得ることもできます。実際のところ、作業所によって賃金は大きく異なります。
そこでは、就労継続支援B型の工賃はどのようになっているのでしょうか。就労Bで働くときの賃金について解説していきます。
就労Bの工賃は低いのが実情
雇用契約なしで働く障害者向けの就労サービスが就労継続支援B型です。就労Bで働く場合、時給200~300円などのように、低い賃金になるのが一般的です。
なぜ、こうした工賃になるかというと、雇用契約なしで働くことになるからです。身体障害者や知的障害者、精神障害者では、急に体調が悪くなることで作業所(就労B)へ行けなくなる場合があります。ただ、そうした急な体調悪化が何回あっても問題ないのが就労継続支援B型です。
・最低賃金は守られない
ただ雇用契約なしでの労働になるため、最低賃金が守られることはありません。就労継続支援A型では雇用契約ありとなるので最低賃金が守られるものの、就労継続支援B型だと最低賃金よりも大幅に低い時給で働くことになるのです。
その代わり、ある程度まで重度の障害者であっても就労Bで働くことができますし、前述のとおり急な体調悪化によって休んでしまっても問題は起こりません。手取りが少ないからこそ、障害者であっても作業所にて継続して働くことができるのです。
月収1.5~2万円が一般的
それでは、実際のところ就労継続支援B型で働くときの月収はいくらになるのでしょうか。都道府県によって平均月給は異なるものの、一般的には以下のようになっています。
- 平均:月1.5~2万円
例えば時給300円で1日4時間、週4日の勤務では以下のようになります。
- 時給300円 × 1日4時間 × 月16日(週4日) = 月19,200円
就労Bを利用するときの時給や労働時間、労働日数によって月収は大きく変動します。ただ、このように考えると月2万円ほどの月給になるのは理解できます。
当然ながら、こうした低い月収で障害者が生活するのは不可能です。そのため障害年金や生活保護など、その他の給付金を利用する必要はあります。どちらかというと、就労Bは障害者向けのトレーニングの側面が強いです。そのため雇用契約なしで働けるのですが、高い月給は期待できません。
非課税にて手取り月給を得られる
なお賃金が高くないというのは、大部分のお金を非課税にて受け取れることを意味しています。つまり、税金を引かれることなく手取りが増えます。就労Bで働く障害者では、大多数が低所得者です。この場合、作業所での工賃は非課税所得に該当し、税金を取られることがなければ、確定申告の必要性もあります。
これは、生活保護であっても同様です。通常、生活保護では得られるお金が大きくなるに従って生活保護費を削られます。ただ月15,000円までは、たとえ生活保護受給者であっても15,000円を全額利用できます。生活保護では、「労働収入について最低でも1万5000円が控除される」というルールがあります。
労働収入 | 控除額 |
1万5200円未満 | 1万5000円 |
1万5200~1万8999円 | 1万5200円 |
1万9000~2万2999円 | 1万5600円 |
2万3000~2万6999円 | 1万6000円 |
2万7000~3万0999円 | 1万6400円 |
逆にいうと、生活保護受給者にとって月15,000円を超えて働く意味は少ないです。月15,000円を超えると、大部分について生活保護費を削られるからです。
ただ就労継続支援B型だと、工賃が非常に低いため、働きすぎによる大きな給料を心配する必要はそこまでないです。いずれにしても、ほとんどのケースで就労Bからの工賃は非課税になります。
就労Bによって時給は異なる
なお生活保護でない場合、就労Bによって高い工賃を得ると、その分だけ利用できるお小遣いが増えます。障害者は低所得者がほとんどであるため、1000円でも使えるお金が増えるといいです。
そうしたとき、作業所によって時給は大きく異なります。大多数の就労継続支援B型は時給200~300円であるものの、場合によっては通常よりも高めの時給になるケースがあるのです。
実際のところ、どれくらいの時給になるのかは就労Bへ聞きましょう。実際に作業所で働くときの時給を教えてくれるはずです。生活保護でない場合、高い工賃を得られる作業所を探してもいいです。
高い工賃を得られる作業所は何か?
それでは、どのような作業所であれば高い工賃になりやすいのでしょうか。最もわかりやすい例としては、肉体労働系の就労Bが挙げられます。一般的なアルバイトについても、外での力仕事は時給が高くなりやすい傾向にあります。これは、就労継続支援B型でも同様なのです。
就労Bで肉体労働というのは、わかりやすいのは農作業の手伝いです。農作業なので体を使うことになり、作業は大変です。ただ運動になりますし、就労Bの中では高い月給になりやすいです。
もちろん、すべての障害者に向いているわけではありません。例えば、車いすが必要な身体障害者は対象外になります。また知的障害者や精神障害者の中でも、体調が変化しやすい場合は肉体労働が向いていません。
それでは、外作業以外で高い工賃を得られる作業所は何かというと、あるかもしれませんが数は非常に少ないです。収益性の高い作業所であれば高い工賃になりやすいものの、そうでない場合は他と同じように低い賃金になりやすいです。
生産活動の収益から経費を引き、工賃になる
なお、就労Bの工賃は「その作業所で働くことで、どれだけの収益を得られるのか」によって決まります。つまり、作業で仕事をすることで生活活動をしますが、そうした仕事によって得られる収益から経費を引き、残ったお金で工賃が支払われます。
農作業であれば、健常者でも障害者でも肉体労働で大きな差が出るわけではないものの、農作物の買取場所(農協などによる買取価格)は同じであるため、比較的高い工賃を得られやすいです。また、農家としても健常者より低い労働力を得られます。
一方でパン・お菓子作りやシール貼り、パソコン作業などの場合、一般的には就労Bで大きな収益を出すのが難しくなりやすいです。企業からの業務委託であったり、商品販売したりするにしても、どうしても単価が低くなりやすく、大きな収益を得られないのです。そのため、肉体労働以外で高い工賃を得られる可能性はやはり低いです。
就労Bである程度の高い給料を得るには、高い収益性を出している作業所でなければいけません。ただ実際のところ、そうした就労継続支援B型は非常に少ないです。そのため、肉体労働系の仕事以外で高い手取りを得るのは難しくなりがちです。
作業所で仕事を行い、工賃を得る
作業所の中でも、就労継続支援B型(就労B)は一般的に月給が2~2.5万円になります。時給は低めであり、作業所での労働時間によって得られる手取りは大きく変化します。
このとき、得られる賃金は非課税になります。たとえ生活保護であったとしても就労Bで働く意味は大きく、月15,000円までは控除されます。つまり、月15,000円までは生活保護受給者であっても全額のお金を利用でき、その分だけお小遣いが増えます。
なお、高い工賃を得られる作業所は限られます。生産活動の収益から経費を引き、残ったお金が工賃として支払われるものの、収益性の高い作業所はほとんどないからです。例外として、農作業などの肉体労働系の仕事では工賃が高くなりやすいです。
就労Bを利用するとき、障害者であっても得られる賃金は気になります。工賃は作業所によって異なるため、利用する前に確認しましょう。
障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。
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