大人であっても、ニートにて家にずっと引きこもっている人がいます。こうした引きこもりについて、単に働かないだけであればいいものの、暴れるケースがあります。場合によっては、暴力や物に当たることで警察沙汰になることもあります。
この場合、一時的に精神科病院へ入院してもらうことは可能です。ただいつかは退院となり、「家庭内暴力をする引きこもり」が家に戻ってしまいます。このときの解決方法としては、障害者グループホームの利用の一択です。
それでは暴れる引きこもり・ニートについて、どのように対処すればいいのでしょうか。家庭内暴力のある引きこもりの対処法を解説していきます。
もくじ
病気によって引きこもりは暴力をふるう
大人になってもニートをしており、家に引きこもって働かない人は多くの場合、精神疾患(病気)を抱えています。それに加えて、暴れたり物を投げたりする場合は確実に精神障害者です。
家庭内暴力をする精神障害者というのは、自閉症などの発達障害があったり、知的障害を併せ持っていたりします。こうした精神障害者が暴れると、家の中はめちゃくちゃになってしまいます。
引きこもりに加えて暴力があるのは病気であり、話し合いによって家族が何とかなるわけではありません。気合で風邪を治療できないのと同じように、話し合いで精神疾患を改善させることはできないのです。
家庭内暴力で家族は不幸になる
ただ暴力をふるう引きこもりが家にいる場合、高確率で家族は不幸になります。親は引きこもりから暴力を振るわれますし、仮に未成年の子供が家にいる場合は危害が加わります。
単なる引きこもりであれば、親が生活費を出す必要があるなど多少の問題はありますが、家族にとってニートの存在は無害です。
一方で暴力や物損がある場合、大きな被害を生じます。場合によっては、外出時に他人の物品を壊して賠償責任を負わなければいけないケースも発生します。例えば以下は、精神障害者が外出時に暴れた後の様子です。
そのため暴れたり物に当たったりする障害者が家の中にいると、物理的にも金銭的にも家族は疲弊していきます。
警察を呼び、精神科病院へ行く人は多い
このとき、一時的な対処法としては精神科病院での入院があります。家庭内で暴れることにより、警察を呼ばなければいけない事態に陥ることがあります。この場合、警察と一緒に暴れる精神障害者を静止し、なだめることになります。
このとき、医療保護入院を利用できます。要は、精神科病院へ強制的に入院させることで、ひとまず家庭内を平穏な状態に落ち着かせることができます。
ただ精神科病院で入院とはいっても、どこかの段階で退院となります。そうして家に戻ると、再び家庭内暴力を起こすことで家族は不幸になります。
解決策は障害者グループホームの利用
そうしたとき、唯一の解決方法は障害者グループホーム(共同生活援助)の利用です。複数の障害者が共同生活を送る施設が障害者グループホームです。
このときニートの場合、住民税の非課税世帯に該当します。また資産がない場合、障害者グループホームを利用するタイミングで生活保護を申請できます。こうして、たとえ働けないニートであっても問題なく障害者グループホームで過ごせるようになります。
なお精神障害者や知的障害者で障害者グループホームを利用している人は多いです。また障害者グループホームの利用者はほとんどが生活保護受給者です。
ちなみに生活保護について、親やその他の親族に収入・資産があっても障害者グループホームを利用するタイミングであれば問題なく受理されます。特に家庭内暴力がある場合、「そうした障害者を支援できない」と親やその他の親族が伝えることで、生活保護を得られるというわけです。
特に病院へいま入院しているのであれば、退院時は家ではなく、障害者グループホームへ直接引越しとなるように早めに調節しましょう。暴力をふるう人が家にいる状態へ戻すのではなく、スムーズに障害者施設へ行ける準備をしておくのです。
役所で障害福祉サービスに申し込む
そこで暴力をふるう引きこもりがいるのであれば、早めに障害福祉サービスを申請しましょう。障害者グループホームは障害福祉サービスに該当し、市区町村の役所へ出向くことでサービス開始の申請が可能です。
注意点として、障害福祉サービスを初めて利用する場合、開始には1~2か月の時間がかかります。そのため、可能な限り早い段階で役所へ行き、申請しましょう。
なお障害福祉サービスの申請をするとき、精神障害者が家にいるときは当然として、精神科病院で入院中であっても手続きできます。障害者がどこにいても、障害者グループホームの利用を開始するための申請が可能と考えましょう。
・生活保護の手続きも行う
同時に生活保護の手続きもしましょう。引きこもりのニートであるなら、ほぼ確実に収入や貯金がないはずです。そこで障害者グループホームへ入居するタイミングで生活保護を申請し、生活保護費だけで生きていけるようにするのです。
また生活保護を利用することで、親族は新たな金銭的負担が一切ありません。こうして、引きこもりによる家庭内暴力から逃れられるだけでなく、お金の問題からも解放されます。
強度行動障害・他害ありの受け入れ先を日本全国で探す
なお障害福祉サービスへ申し込むと同時に、受け入れてくれる障害者グループホームを探さなければいけません。このときの注意点として、場所を限定せず日本全国にて探しましょう。
障害者の人数に対して、障害者グループホームは数が少ないため、すぐに満室になりやすいです。また当然ながら、障害者グループホームは暴力ありの人を嫌います。
発達障害(自閉症など)や知的障害によって他害行為や自傷行為がある場合、強度行動障害と呼ばれます。実際のところ、強度行動障害を受け入れてくれる障害者グループホームは全体の1%未満です。そのため特定エリアで障害者グループホームを見つけようとする場合、確実に受け入れ先を見つけることができません。
強度行動障害のある人を障害者施設に入れたい場合、「日本全国どこでも可」と考えるのは絶対条件です。なお一般的には、受け入れ先は障害者グループホームの多い首都圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)や関西(大阪、兵庫)となります。こうした事実を理解したうえで、暴力のある人を障害者施設に預けましょう。
他害や物に当たる家庭内暴力の大人を施設に預ける
大人で引きこもりであり、さらには暴れる人はほぼ確実に精神障害者です。精神疾患は病気であり、話し合いで直ることは100%ありません。
ただ暴力や物に当たる行為をする場合、家族は疲弊します。また警察を呼び、精神科病院へ入院させるのも普通です。そうした場合、解決策は障害者施設の利用しかありません。これにより、家族は平穏な生活へと戻ります。
そこで障害福祉サービスや生活保護の申請をしましょう。これにより、家族への負担はゼロになります。ただ障害者グループホームを探すとき、強度行動障害ありの場合は日本全国にて施設を探すのが大原則です。
家庭内暴力をする精神障害者が家にいる場合、早めに対策をしなければいけません。そこで障害者グループホームを活用し、暴力をふるう人がいない環境を作りましょう。
家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。
障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。
ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。
そこで、当サイトでは完全無料で障害者グループホームを紹介するサービスを日本全国にて実施しています。「いますぐ入居したい」「いまの障害者グループホームから他の施設へ移りたい」「強制退去となり、新たな施設を探している」など、軽度から重度の障害者を含めてあらゆる方に対応しています。