障害者について、施設で過ごすのは普通です。このとき障害者施設には、ずっと障害者が住み続けられる障害者グループホーム(共同生活援助)があれば、昼間に一時的に障害者を預かってくれる日中一時支援もあります。
なお人によっては「障害者グループホームと日中一時支援を併用できるのか?」と考えます。
同日で障害者グループホームと日中一時支援を併用することはできません。ただ障害者グループホームを利用していない間について、日中一時支援を利用することは可能です。そこで、どのように障害者グループホームと日中一時支援を利用すればいいのか解説していきます。
もくじ
共同生活援助と日中一時支援を同日併用できない
障害者グループホーム(共同生活援助)では、複数の障害者が共同生活を送ることになります。ずっと同じ場所で生活することになるため、障害者にとってグループホームは家と同じです。
また多くの場合、障害者グループホーム(共同生活援助)に住んでいる人は昼間にデイサービスや就労などの日中活動をします。昼間は通所施設へ通っていますし、日中活動を行えないにしても部屋にずっと滞在しているのは普通です。
一方で昼間や夕方を含めて、一時的に障害者を預かってくれる公的サービスが日中一時支援です。そのため、障害者グループホームへ入居中の人が日中一時支援を利用する意味はありません。そもそも障害者グループホームへ入居中の人が日中一時支援を利用することはできません。
一時帰宅中などで日中一時支援を利用可能
障害者グループホームを利用しているのであれば、昼間や夕方はいつも住んでいる施設で過ごせばいいです。仮に日中一時支援を利用するにしても、日中一時支援を提供している事業所へ障害者が移動しなければいけないため、デメリットのほうが大きいです。
それでは、障害者グループホーム(共同生活援助)と日中一時支援を併用できないのかというと、必ずしもそういうわけではありません。
確かに同日利用は不可です。ただ障害者グループホームを利用中の障害者であっても、一時的に実家に帰ることがあるかもしれません。
しかし、実家に数日ほど帰るときに家族が「特定の日だけ、遠出する必要があって障害者を日中に預けたい」と思うことがあります。この場合、その日に障害者グループホームを利用していないため、日中一時支援を利用できます。
例えば以下の市では、「原則として障害者グループホームを利用している人は日中一時支援を活用できないものの、自宅などに一時帰宅する場合、必要な場合は日中一時支援を利用できる」となっています。
このように障害者グループホームを利用しておらず、実家などに障害者が滞在している場合に日中一時支援が有効です。
短期入所を代わりに利用してもいい
なお障害者グループホームから実家へ一時的に帰るのであれば、日中一時支援ではなく、短期入所(ショートステイ)を検討しても問題ありません。障害者が数日だけ短期で宿泊できるサービスが短期入所です。
つまり、以下のように考えましょう。
- 障害者グループホーム:ずっと障害者が住む
- 短期入所:一時的に障害者が住む
- 日中一時支援:朝から夕方まで障害者が滞在(日帰り)
障害者グループホームと短期入所についても、同日利用は不可です。ただ実家などで滞在しており、障害者グループホームを利用していないのであれば短期入所を利用できます。障害者グループホームを利用していない場合、例外的に活用できるのは日中一時支援も短期入所も同様です。
そこで障害者を預けるとき、利用するべきサービスの内容を学び、日中一時支援と短期入所を使い分けましょう。
役所で相談する必要あり
なお障害者グループホーム(共同生活援助)とは異なり、日中一時支援は自治体の制度です。そのため実家がある場所など、利用したい自治体で申請する必要があります。
障害者グループホームは障害福祉サービスの一つであり、国の制度です。そのため「共同生活援助」と記された障害福祉サービス受給者証があれば、日本全国どこでも利用できます。
それに対して、日中一時支援は自治体の制度であり、特定の自治体でしか利用できません。そのため、対象の自治体で利用の手続きがまだ済んでいない場合、「障害者グループホームを利用しているものの、実家への帰省時に日中一時支援を利用したい」などの事情を話し、支給決定を受けるようにしましょう。
支給決定を受けるにはある程度の時間がかかります。そのため障害者グループホームと日中一時支援を併用したい場合、早めに手続きを完了させるといいです。
共同生活援助と日中一時支援を併用する
障害者が親元を離れて暮らすとき、障害者グループホーム(共同生活援助)の利用が一般的です。こうした障害者施設を利用しているとき、日中一時支援を活用する意味はありません。そのため、障害者グループホームと日中一時支援の同日併用は不可です。
ただ実家へ一時的に帰るなど、障害者グループホームを利用していない場合が存在します。こうしたタイミングであれば、必要なら日中一時支援を依頼できます。なお場合によっては、日中一時支援ではなく短期入所を活用してもいいです。
なお、日中一時支援は自治体の制度です。そのため障害者グループホームとは異なり、自治体が違うと利用できないケースがあります。そこで、日中一時支援を利用したい自治体で申請しましょう。
障害者グループホーム(共同生活援助)と日中一時支援は制度が大きく異なります。そこで、それぞれのサービスの特徴を理解して活用するといいです。
家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。
障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。
ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。
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