生活保護を受給している障害者が利用する施設に救護施設があります。重度の障害者であっても利用できる施設であり、集団生活が必要になるため、救護施設にはそれなりにルールがあります。

当然ながら、施設ごとにルールは異なります。ただ救護施設に共通しているルールもあります。ルールを破ると強制退去になることもあるため、どのような生活スタイルになるのか事前に知っておく必要があります。

それでは救護施設を利用するとき、どのようなルールを考えればいいのでしょうか。救護施設で過ごすときについて、外出や門限、お小遣いなどのルールを解説していきます。

救護施設にはルールがある

救護施設で過ごす人は障害者がほとんどであり、知的障害者や精神障害者、身体障害者を含め、軽度から重度までさまざまな人が生活しています。

また通常、救護施設は施設の規模が大きく、50人以上が集団生活を送ります。当然、こうした施設にはルールがあり、必ずルールを守らなければいけません。

なお救護施設の利用時は以下のようになります。

  • 1日3回の食事提供あり
  • 居住スペースが確保されている
  • 看護師の配置や病院受診のサポートあり

なお障害者グループホームなどの障害者施設とは異なり、救護施設では2~4人の相部屋になることもよくあります。つまり、必ずしも個室とは限りません。また施設の利用人数が多いため、救護施設で生活する障害者は協調性のある人(暴れない人)がメインになります。

外出は基本自由だが厳しい側面はある

このとき、救護施設を利用している人の外出は原則として自由です。重度の障害者では一人で外出できないものの、軽度の障害者であれば外出可能です。

外出をする場合、事前にスタッフへ伝える必要があります。ただ、行き先や戻る時間などを伝えることにより、施設の外へ出るのは問題ありません。

ただ救護施設によっては、実際のところ外出が難しい側面もあります。都市部に位置している救護施設であれば問題ないものの、救護施設は施設の規模が大きいため、郊外に存在するケースがよくあります。

郊外にある場合、周囲にはスーパーやコンビニがなく、外出しても散歩しかできない施設もあります。その場合、実際のところほぼすべての利用者が救護施設の中で過ごすことになります。

門限があり、時間を守る必要あり

なお周囲にスーパーやコンビニなどがある救護施設へ入居し、自由に外出が可能であっても、門限を守らなければいけません。

すべての救護施設について、門限があります。21:00や22:00など、施設によって門限は異なりますが、外出時は必ず門限までに戻りましょう。

もし門限を過ぎてしまうと、施設スタッフによる捜索が始まります。また、警察を巻き込んでの大規模な捜索に発展してしまい、多くの人に迷惑をかけることになります。もちろん、そうなるとその後は単独での外出が厳しくなります。

自由に外出するためには、ルールを守ることが大前提です。ルールを守れない場合、救護施設を利用するときの自由は少なくなります。

タバコは分煙でも、原則飲酒は禁止

なお救護施設を利用するとき、タバコや飲酒について気にする人は多いです。タバコについては、分煙にしている施設が多いです。つまり、喫煙は問題ありません。

生活保護を受給している障害者では、喫煙者がそれなりに多いです。そこで、外の決められた場所でタバコを吸いましょう。

一方で飲酒については、禁止にしている施設が多いです。救護施設では非常にたくさんの利用者が生活しています。そうした施設で飲酒を行い、酔っぱらうとケンカに発展するリスクがあります。また施設には重度障害者もいるため、酒を飲んだ人がそうした人とトラブルになり、危害を加えるかもしれません。

健常者であっても、飲酒によってトラブルに発展するケースがよくあります。そのため、救護施設では原則飲酒が禁止されています。

生活扶助費(生活保護費)は救護施設に支払われる

それでは、金銭面でのルールはどのようになっているのでしょうか。お金を利用するとき、救護施設の仕組みを理解しなければいけません。

知的障害者や精神障害者、身体障害者など、生活が困難な生活保護受給者に対して生活扶助を提供する施設が救護施設です。このとき、生活保護費は救護施設に支払われます。

一人暮らしをする場合、生活扶助費などの生活保護費を個人的に利用できます。そのため、生活扶助費をパチンコなどのギャンブルに利用しても問題ありません。

一方で救護施設に入居する場合、これら生活保護費は救護施設へ直接支払われ、救護施設を利用するときの食費や水道光熱費、日用品(ティッシュペーパーなど)は施設から現物支給されます。

生活保護費が利用者(障害者)に支払われることはなく、その代わりとして施設側がすべてを提供します。そのため、生活保護費(生活保護費)を自由に使えるわけではありません。

利用できるお小遣い・貯金は障害者加算

それでは、救護施設を利用する人は生活保護費の一部をお小遣いとして利用できないのでしょうか。施設側に直接、支払われる生活保護費を自由に利用することはできません。ただ障害者の場合、生活保護を受けるときに障害者加算の対象になっている人は多いです。

通常の生活保護費に加えて、障害者であると障害者加算の分だけ得られるお金が多くなります。

障害者加算の対象になっている場合、この加算分は救護施設から利用者本人の口座に入金されます。つまり、障害者加算の分をお小遣いとして利用できます。

また他にも、施設側から生活費として利用者にお金が支給されることがあります。そのため貯金したい場合、障害者加算やその他の支給額の分だけ可能です。

生活保護費は救護施設へ支払われるため、一人暮らしや障害者施設とは異なり、障害者が自由に利用できるお金は少ないです。これは、救護施設へ生活保護費が支払われる仕組みになっているからです。

・工賃を得ればお小遣いになる

なお救護施設で作業を行うとき、工賃を得られるケースがあります。金額は大きくないものの、得られる工賃も障害者にとって重要なお小遣いです。

生活保護受給者であっても、労働工賃によるお金を得ることができます。月1万5000円までは労働収入に対する控除があるためです。働く分だけ利用できるお小遣いも増えるため、障害者にとって工賃は重要な収入源です。

自由にお金を利用できない

それでは救護施設を利用している人が自由に障害者加算や工賃によるお金を利用できるかというと、そういうわけではありません。救護施設を利用している人では、自由にお金を利用できないと考えましょう。

多くの救護施設について、利用者のお金を管理しています。障害者では金銭管理を自ら行えない人が多いです。そのためお小遣いを利用するにしても、「1週間に〇〇円」のようになります。すべての貯金を自由に使えるとは考えないようにしましょう。

なお将来、救護施設を出て他の施設で生活するようになるかもしれません。その場合、貯金がゼロだと困ります。そこで、すべての貯金を使ってしまわないように管理するのも救護施設の役割です。

救護施設の利用にはルールがある

公的施設に住む場合、すべてのケースで施設のルールを守らなければいけません。特に救護施設は大人数が一つの施設で生活し、大部屋にて寝泊まりするのも普通です。そのため、ルールの厳守は必須になります。

多くの場合、救護施設は外出が自由です。ただ門限を守る必要があり、門限の前には施設へ帰りましょう。また、タバコや飲酒のルールも重要です。

お小遣いについては、施設側から渡されるお金を利用できます。また工賃を得ることでお小遣いが増えます。ただすべてのお金を利用できるわけではなく、貯金することで将来の退所に備えることも考えなければいけません。

救護施設を利用するとき、これらのルールがあることを理解して活用しましょう。生活保護受給者が主に利用し、大人数が住む施設であるため、施設ごとのルールを守って生活するといいです。

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