うつ病や双極性障害などの精神疾患に悩まされる人はたくさんいます。こうした精神障害者は障害年金を活用することで定期的にお金を受け取ることができます。

ただうつ病・双極性障害で障害年金を申請するとき、いくつもの注意点があります。例えば、準備なしに医師へ診断書の作成を依頼しても多くのケースで適切な診断書は作られません。事前の準備が必須であり、診断書の作成を丸投げしてはいけません。

また「退職前の病院受診が重要」「一人暮らしや就労中は受給が難しくなる」など、他の注意点もいくつも存在します。これらを理解して、障害年金を受給できる状況にしなければいけません。

それでは、どのような人であればうつ病・双極性障害で障害年金の受給が可能になるのでしょうか。うつ病・双極性障害での障害年金の活用法を解説していきます。

うつ病での障害年金受給と認定基準

身体障害者や知的障害者だけでなく、精神障害者であっても障害年金の受給が可能です。むしろ、障害年金へ申請する人の多くが精神障害者です。

こうした精神障害者にはうつ病・双極性障害(躁うつ病)などの気分障害も含まれます。医師を受診してうつ病・双極性障害と診断され、さらには一人での生活が困難であったり、就労に支障があったりする場合、障害年金の対象になります。

なお、精神障害者で障害年金を受け取るための認定基準は以下のようになっています。

等級状態
1級常時の援助が必要
2級日常生活に著しい制限を受ける
3級労働で制限を受ける

1級では、寝たきり状態に近い重度の人(一人では何もできない人)が該当します。2級については、他人の援助が必要で就労困難な状態です。3級では、労働は可能であるものの制限のある人が該当します。

退職前に精神科クリニックの受診が重要

なお実際にうつ病・双極性障害で障害年金の受給を考えるとき、非常に重要となる行動があります。学生や自営業など、国民年金の加入者であれば関係ないですが、会社員・公務員の場合、事前の行動によって受け取れるお金が何百万円以上も変化します。

会社員・公務員であれば、退職前に必ず医療機関(多くは精神科)を受診しましょう。これにより、退職前(厚生年金の加入中)に初診日が存在することになります。

うつ病・双極性障害で初めて医療機関を受診した日を初診日といいます。国民年金の加入中に初診日がある場合、障害基礎年金のみの受給です。一方で厚生年金の加入者では、障害基礎年金に加えて障害厚生年金が加わります。

また国民年金では障害年金3級を受け取ることができません。それに対して、厚生年金では障害年金3級が対象になります。また障害厚生年金では、配偶者加算などその他の優遇もあります。初診日に国民年金なのか、それとも厚生年金なのかによって障害年金の内容は大きく異なります。

診断書依頼は事前にメモを作って渡す

実際にうつ病・双極性障害を発症した場合、必要書類を用意しなければいけません。以下の書類になります。

  • 医師の診断書
  • 受診状況等証明書:初診日の確定
  • 病歴・就労状況等申立書

これらの書類で最も重要なのが診断書です。精神障害者が障害年金受給のために医師へ診断書の作成を丸投げする場合、ほぼ100%の確率でダメな診断書が作られます。医師は病気の治療に関して専門家であるものの、障害年金の専門家ではありません。また障害年金用の診断書を作成するとき、以下の情報が必要です。

  • 日常生活で可能なこと、できないこと
  • 過去の就学歴:普通学級、特別支援学級など
  • これまでの治療歴
  • 周囲の人によるサポート状況
  • 以前(または現在)の仕事内容や状況

当然、医師がこれらの内容を知っているはずがありません。また医師があなたの状況をヒアリングするとはいっても、医師の診察は病気の治療がメインであり、診断書作成のために時間を作っている暇はありません。

そのため障害年金用の診断書作成を依頼するとき、「いまの状況や過去の就学歴・病歴、周囲のサポート状況」などがわかるメモを事前に用意して医師に渡す必要があります。

なお実際には、一人だけの力で「医師に優れた診断書の作成を依頼する」のは難しいです。そのため特別な理由がない限り、障害年金専門の社労士へ依頼することになります。社労士の力を借りながら、障害年金の審査に通る診断書を医師に作成してもらいましょう。

診断名が変わっても問題なく、最初の医療機関で初診日を確定

また障害年金へ申請するとき、必ず初診日を確定しなければいけません。初診日確定の書類として受診状況等証明書があります。うつ病・双極性障害で障害年金を受給したいとき、最初に受診した医療機関で受診状況等証明書を書いてもらいましょう。

なお精神障害者の場合、途中で病名が変わるのは普通です。例えばうつ病や双極性障害(躁うつ病)の場合、最初は胃腸の不具合や不眠などで内科クリニックを受診しているかもしれません。ただその後、精神科を受診することでうつ病や双極性障害と判明するのです。

この場合、「胃腸障害からうつ病へ診断名が変更される」ことになりますが、最初の受診は内科クリニックであるため、内科クリニックで受診状況等証明書(初診日の証明書)を書いてもらうことになります。

そのように考えると、初診日がかなり前となるケースもあります。例えば22歳の大学生でうつ病を発症したとしても、年金未納状態では障害年金の受給資格がありません。ただ幼少期から発達障害があった場合、「発達障害に起因してうつ病を発症した」と考えることができます。

発達障害で医療機関を幼少期から受診していた場合、「発達障害で初受診した日がうつ病に関する初診日」となります。また初診日が20歳よりも前の場合、国民年金保険料を一度も納付したことがなくても、障害基礎年金の受け取りが可能です。

障害年金では、初診日がいつなのかが重要になります。うつ病や双極性障害について、精神科病院・クリニックの受診日が初受診とは限りません。

病歴・就労状況等申立書を仕上げる

またうつ病・双極性障害の申請では、病歴・就労状況等申立書も重要な書類です。これまでの通院歴について、通院なしの時期も含めて通学・就労・病状の変化を詳細に記すのです。

なお、「いじめ・パワハラがあったときの様子」「働けなくてお金に困っている」などを病歴・就労状況等申立書に記載しても意味がないです。そうではなく、うつ病や双極性障害を発症した原因や現在までの状況など、障害年金の受給と関係ある内容に仕上げなければいけません。

病歴・就労状況等申立書についても、社労士に依頼して作成するのが基本です。そこで、専門家の力を借りながらこうした書類を作りましょう。

一人暮らしや労働は新規申請・更新時の判定に影響する

なおうつ病や双極性障害に限らず、すべての精神障害者に共通しますが、一人暮らしや就労している状態は新規申請・更新時の判定に大きく影響します。一人暮らしや会社での労働の事実は「症状が軽い」と判断されがちになるからです。

これについては、医師の診断書の中身を確認すればわかります。以下のように「アパートなどで単独生活をしている」と仮定して、食事や清潔保持、金銭管理などを行えるかどうかが記されるようになります。

これについて実際に一人暮らしなのであれば、すべての項目で「できる」にチェックが入ります。重度のうつ病で援助が必要な場合、本当の意味での一人暮らしでは飢え死にしているはずだからです。同じ理由にて、働いている人は軽度の精神障害者と捉えられがちです。

項目を見てわかる通り、誰かの助けによって生活できるかどうかが障害年金の審査で重要になります。言い換えると、誰かの助けを借りずに生活している事実というのは、軽度のうつ病や双極性障害であると障害年金の審査で判断されます。

それでは一人暮らしや就労・アルバイトが絶対にダメなのかというと、そういうわけではありません。一人暮らしであっても「近くに親族が住んでいて定期的な助けがある」「ホームヘルプを週に3~4回利用している」「障害者グループホームに入居している」などの場合、障害年金2級は普通です。

また働いているにしても、「働くときに特別なサポートがある」「週に数回の時間を絞ってのアルバイト」などの場合、障害年金2級・3級を受給している人は多いです。一般企業でのフルタイム勤務では障害年金3級でさえも難しいものの、そうでないなら障害年金受給は可能なのです。

なお休職中や退職後などであれば、労働が困難な状況と判断できます。それに加えて誰かの助けが必要な状況であれば、障害年金2級以上にて認定される可能性が高くなります。

・障害年金の打ち切りは悪いことではない

なお誰か他の人の助けを借りずに一人暮らしや就労を開始する場合、更新時に障害年金が打ち切りになる可能性がそれなりに高いものの、これ自体は悪いことではありません。

うつ病や双極性障害というのは、寛解が可能な精神疾患です。障害年金は障害者に対するセーフティーネットであるため、障害年金にいつまでもしがみつくよりは、社会復帰するほうが自由になれますし給与面でも大きくなりやすいです。

再発の心配はありますし、症状が落ち着くまでは休息期間が必要であるものの、社会復帰できるのであれば前向きに考えるほうがいいです。

うつ病や双極性障害で障害年金を受給する

精神疾患でうつ病や双極性障害に悩む人は多いです。誰でもうつ病を発症する可能性があり、働くのが困難なほどであるなら障害年金を活用しましょう。

ただ何も準備なしに自ら障害年金の申請をしても、高確率で受給できません。診断書の作成依頼の前に正しい準備が必要ですし、病歴・就労状況等申立書を障害者自ら仕上げなければいけません。これらに不備があると症状を軽く判断され、不支給となります。

なお一人暮らしや働いている状態はより注意が必要であり、うつ病や双極性障害の症状が軽いと判断されます。そこで「他人の助けによって生活している」「就労で特別な配慮がある」ことを記載しなければいけません。

うつ病・双極性障害(躁うつ病)で障害年金を受給するときはコツがあります。そこで、どのように障害年金へ申請すればいいのか学びましょう。

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