障害者が生活介護(デイサービス)を利用するとき、看護師が常駐していますし、場合によっては医師の配置もあります。これは、重度障害者が主に生活介護を利用するからです。

そのため施設によっては医療的ケアが可能です。すべての生活介護の事業所ではないものの、重症心身障害者を含めて受け入れ可能です。また医療従事者が働いているため、生活介護にて健康診断が実施されることもあります。

それでは生活介護での医療的ケアはどのようになっているのでしょうか。医療が必要な障害者について、どのように生活介護を利用すればいいのか解説していきます。

生活介護では看護師や医師(嘱託医)がいる

基本的には、生活介護では看護師がいます。生活介護では重度障害者がメインで利用するため、こうした障害者に対して看護師は以下の役割を担います。

  • 日々の健康管理
  • 服薬管理
  • 医療処置

また施設によっては、医師(嘱託医)と提携しており、定期的に施設訪問する場合があります。このように、生活介護では医療従事者が働いています。

医療的ケアや健康診断を実施可能

これら医療従事者が生活介護施設で働いているため、利用者(障害者)に対して医療的ケアを依頼できます。生活介護で行われる医療的ケアとしては、例えば以下があります。

  • 服薬管理
  • 創傷処置
  • 経管(経鼻・胃ろうなど)

また生活介護で定期的に健康診断が実施されることもあります。重度障害者は日々の健康チェックが重要になり、以下の項目について健康診断が行われます。

  • 身長
  • 体重
  • 血圧測定
  • レントゲン
  • 心電図
  • 視力検査
  • 聴力検査
  • 採血

実施される健康診断の内容は生活介護の事業所によって異なります。ただいずれにしても、こうした健康診断があるのは普通です。

重症心身障害者の生活介護利用

なお重度障害者とはいっても、障害者は若い人が多いため、自分の意思で歩ける人が多いです。身体障害者で車いす生活だったり、常に医療的ケアが必要だったりする人はいるものの、そうした人はどちらかというと少数です。

このとき、最重度の障害者がどれだけの割合で生活介護を利用しているかというと、厚生労働省の「障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料」では以下のようになります。

  • 重症心身障害者:16.5%
  • 医療的ケアが必要な人(重症心身障害者を除く):6.3%

このように、重症心身障害者と医療的ケアが必要な人(重症心身障害者を除く)を足すと、全体では22.8%となります。

つまり、生活介護を実施している施設で医療的ケアが必要な人を受け入れている施設は少なく、約8割の施設では「医療的ケアが必要ない人」ばかりを受け入れているとわかります。

医療的ケアが必要な人・重症心身障害者の対応施設は少ない

看護師が常駐している生活介護ではあるものの、重症心身障害者を含め、医療的ケアが必要な人の受け入れは意外と厳しいのが現状です。先ほどの調査によると、生活介護施設での重症心身障害者の受入可否は以下のようになっています。

区分認定割合
受け入れ可能2.7%
おおむね受け入れ可能16.9%
不可73.1%
無回答7.3%

生活介護では重症心身障害者も利用しています。ただ、受け入れ可能な施設はこのように少ないです。つまり医療的ケアが必要な人や重症心身障害者については、一部の生活介護施設のみでデイサービスが提供されています。

重症心身障害者の受け入れが難しい理由

それでは看護師が常駐しており、医師とも提携しているにも関わらず、重症心身障害者を受け入れできない施設はなぜ多いのでしょうか。これには以下の理由があります。

  • 施設・設備面の問題
  • 医療的ケアの提供が難しい
  • 重症心身障害者に対応したサービスメニューを提供できない
  • 重症心身障害者への対応に専門性を有する職員が不足
  • 最重度の障害者受け入れにより、他の利用者へのケアが手薄になる

服薬管理やたん吸引など、簡単な医療的ケアであれば、あらゆる事業所で対応できます。ただ、より高度な医療となると、多くの生活介護施設で受け入れできないというわけです。

そのため医療的ケアが必要な障害者が生活介護を利用する場合、受け入れ可能な施設を選ばなければいけません。看護師はいるものの、実際には多くの施設で受け入れできる体制ではありません。そのため医療的ケアが必要な場合、実際に対応可能かどうか確認する必要があります。

医療的ケアが必要な人で生活介護を利用する

生活介護では基本的に看護師が働いています。また医師と提携している施設も多く、医療的ケアの提供が可能です。また、定期的に健康診断を実施している施設もたくさんあります。

このとき、多くの障害者は常時の医療的ケアが必要になるわけではありません。ただ中には、重症心身障害者を含めて常に医療的ケアが必要となる人がいます。そうしたとき、すべての施設で受け入れ可能かというと、そういうわけではありません。

看護師は生活介護施設にいるものの、少しでも高度な医療になると受け入れ施設が少なくなります。そのため実際のところ、重症心身障害者を含めて、医療的ケアが必要な人で利用できる生活介護の施設を探すのは通常よりも困難です。

医療的ケアが必要であってもデイサービスを利用し、日常生活の質を上げるのは重要です。ただ受け入れ施設が少ないことを理解したうえで、医療的ケアが必要な人は生活介護を活用しましょう。

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