知的障害者で保有できる療育手帳(愛の手帳)ですが、更新が必要になります。特定の年数が経過するとき、再判定をすることで等級が現状と合っているかどうかを確認するのです。
年齢によって異なりますが、2~10年ごとに判定をすることになります。また年齢が高くなった場合、永久認定によって更新が不要になります。
ただ再判定を受けず、期限切れになると福祉サービスを受けられない事態に陥ることがひんぱんにあります。そのため、更新のタイミングになったら忘れずに役所などへ連絡を行い、知能検査を受けることで再判定される必要があります。
それでは、療育手帳の更新作業はどのようにすればいいのでしょうか。療育手帳での更新の判定や内容について解説していきます。
もくじ
療育手帳に有効期限はないが、更新の判定がある
療育手帳には有効期限が存在しません。ただ、再判定の期間が存在します。そのため、再判定の期日は実質的に有効期限と意味がほぼ同じです。
障害者手帳に存在する再判定の期日について、3か月前から更新が可能になります。そこで、更新可能になった段階で早めに知能検査を受け、療育手帳の再判定を受けましょう。なお多くの場合、以下のように再判定の時期が障害者手帳に記されています。
そこで療育手帳の再判定の更新作業が可能になったら、可能な限り早く役所に連絡して手続きを始めましょう。
更新はいつまで?2~10年ごとに年齢に応じて判定
なお療育手帳の更新時期・年数については、自治体によって異なります。ただ、基本的には2~10年ごとの更新となり、年齢が若い人は2年おきに再判定することになります。
例えば以下は、千葉県船橋市での療育手帳の更新年数に関する内容です。
このように、未成年では2年ごとの更新になり、成人すると10年ごとの更新になります。ただ、40歳以上になると更新の必要がありません。
特定の年齢以上は永久認定となる
先ほどの例で記した通り、特定の年齢になると再判定が不要になります。どの年齢で更新不要になるのかは自治体によって異なるものの、35歳以上や40歳以上になると、知的障害者として永久認定されるのです。
知的障害者というのは、生まれながら知的障害をもつ人、または幼少期の事故・病気による知的障害が対象になります。事実、大人で初めて療育手帳をもつ場合、「18歳未満のときに知的障害があった」という事実を書類で証明しなければいけません。
幼少期のときに知能指数が低い人について、大人になって知能指数が改善することはありません。そのためある程度の年齢からは、身体障害者手帳と同様に療育手帳は更新が不要になるのです。
ただ年齢が小さい場合、子供の成長に応じて知能指数の結果が変わるのは普通です。等級が重くなることがあれば、軽くなることもあるのです。そこで、年齢が小さいときは永久判定とはせず、2年ごとの更新にしているのです。
更新・再判定を児童相談所または知的障害者更生相談所で受ける
このとき、再判定の手続きを児童相談所または知的障害者更生相談所で行うようにしましょう。使い分けとしては以下になります。
- 児童相談所:18歳未満
- 知的障害者更生相談所:18歳以上
まずは役所に連絡をすることになると思いますが、知能検査を受けることで以下のような診断書に記載してもらうことになります。
こうして必要書類を役所に提出すれば、療育手帳の更新作業が完了します。
期限切れになると福祉サービスを受けられない
なお更新期限が来ているのを忘れており、再判定を受けていない状態になっている人もいます。いわゆる期限切れの状態ですが、この場合は福祉サービスを受けられない事態に陥るのは普通です。
例えば、以下は岡山市の内容です。
他の自治体でも、「期限を過ぎると福祉サービスを受けられなくなる可能性がある」と記されています。これについては当然であり、期限切れの障害者手帳は利用できず、これは更新されていない場合も同様です。
障害者手帳を利用し続けるためには、必要な手続きを完了する必要があります。更新可能な時期が来たらすぐに再審査をするべきなのは、期限切れによって健常者と同じ費用の支払いが必要になったり、必要な福祉サービスが止まったりするのを防ぐ目的があるのです。
ただ年齢が高くなって「再判定不要」となっている場合、前述の通り永久認定となります。この場合、例外的に再審査が不要です。
知能検査を受け、更新手続きを行う
療育手帳へ申し込んで発行された場合、ずっと保有できるわけではありません。確かに有効期限はないものの、再判定の期日が存在します。いつから行う必要があるかというと、3か月前から更新可能になるため、できるだけ早めに知能検査を済ませましょう。
療育手帳に「いつまでに再判定を完了しなければいけないか」が記されています。このとき手続きに時間がかかるため、素早く役所へ連絡し、知能検査を受けるといいです。なお自治体によって基準は異なりますが、年齢が高いと永久認定となります。
ただ更新を忘れており、いわゆる期限切れの状態になると、福祉サービスを受けられなくなるリスクが高いです。そのため、療育手帳の更新手続きは非常に重要です。
障害者手帳の更新を忘れると、障害者用のサービスを受けられなくなるリスクが高く、障害者割引も無効であり、その場合は急に出費が多くなります。そうした事態を防ぐため、いつまでに再判定を完了すればいいのか把握し、更新可能になったら早めに知能検査を受けましょう。
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