障害者手帳の保有はデメリットが存在せず、メリットばかりであるため、取得可能なのであれば入手しておくほうがいいです。これは65歳以上の高齢者も同様です。

高齢になって新たに障害者になる場合、ほとんどのケースで身体障害者だと思います。加齢が原因であっても、高齢者が身体障害者になるのは普通です。

病気や加齢が原因であったとしても、体や臓器の不自由が存在している場合、身体障害者手帳を入手できます。これによって医療費が少なくなり、支出を低くできます。公共交通機関の利用料金を抑えることもできます。

高齢者で体の機能に障害がある場合、障害者手帳をうまく活用しましょう。そこで、65歳以上の高齢者がどのように障害者手帳を活用すればいいのか解説していきます。

65歳以上の高齢者でも障害者手帳は申請可能

どのような人であっても、障害者であれば年齢に関係なく障害者手帳への申請が可能です。これは、65歳以上の高齢者でも同様です。

高齢者であるほど病気を発症しやすいです。難病を発症する人がいれば、持病によって内臓の状態が悪くなる人もいます。急に脳梗塞を発症し、体の動きが悪くなるかもしれません。こうした病気が原因であっても障害者手帳を入手できるのです。

それまで健常者だった人が65歳以上で新たに障害者手帳を保有する場合、ほとんどのケースで身体障害者手帳になります。

四肢を自由に動かせなかったり、臓器状態が悪かったりする場合、身体障害者手帳を保有できます。そこで病気によって体の状態が悪い場合、身体障害者手帳を活用しましょう。

加齢が原因による障害であっても問題ない

なお高齢者の場合、体の動きが悪くなるのは必ずしも病気が原因とは限りません。65歳以上の場合、単なる加齢によって日常生活が不自由になることがよくあります。

こうした加齢が原因による障害であっても身体障害者手帳へ申請できます。「老衰により歩行が不可能となった場合でも、歩行障害と認定してよいか」という質問に対して、厚生労働省は以下の見解を出しています。

加齢のみを理由に身体障害者手帳を交付しないことは適当ではなく、身体障害者の自立と社会経済活動への参加の促進を謳った身体障害者福祉法の理念から、近い将来において生命の維持が困難となるような場合を除き、認定基準に合致する永続する機能障害がある場合は、認定できる可能性がある。

つまり、病気が原因ではなく加齢・老衰による生活困難な状態であっても障害者手帳を保有できると公式に発表されています。

高齢者の場合、転倒による骨折で歩行困難な状況に陥るなど、特に病気がなくても身体障害者になることがあります。この場合であっても、障害がある場合は身体障害者手帳へ申請しましょう。

高齢者が身体障害者手帳をもつメリットは大きい

障害者手帳はデメリットが特になく、メリットばかりであるため、高齢者が身体障害者手帳を保有する意味は大きいです。障害者手帳による特典は多いですが、高齢者だと例えば以下が挙げられます。

  • 後期高齢者医療制度に加入できる
  • 扶養者の税金が低くなる
  • 障害者割引を利用できる

こうしたメリットにより、支出を大幅に低くできます。それぞれの内容を確認しましょう。

後期高齢者でなくても障害者では医療費負担が低くなる

75歳未満であっても、後期高齢者医療制度を利用できるケースがあります。この例が障害者です。特定の条件を満たす場合、65歳以上・75歳未満であっても後期高齢者医療制度によって医療負担が1割になります。

障害者手帳には障害等級があります。障害の程度によって等級が決められ、以下の人は65歳以上・75歳未満であっても後期高齢者医療制度を利用できます。

  • 身体障害者手帳:1~3級と4級の一部
  • 療育手帳:A程度(IQ35以下)
  • 精神障害者保健福祉手帳:1~2級
  • 障害年金:1~2級

軽度の障害者では、この制度を利用できません。ただ中度から重度の人であれば利用可能なので、多くの障害者で利用できるようになっています。

扶養者の税金(所得税・住民税)を安くできる

それに加えて、障害者手帳があれば所得税・住民税について所得控除できます。障害者手帳による所得控除は本人だけでなく、配偶者・扶養者も有効です。

人によって生活状況は異なりますが、高齢の障害者本人が働いていなくても、例えば子供や孫が扶養者となっている場合、扶養者の税金を減らすことができます。扶養者についてどれだけ所得控除できるかというと以下のようになります。

区分所得税住民税
障害者27万円26万円
同居特別障害者75万円53万円

軽度や中度の障害者は上の表で「障害者」に該当します。この場合は所得税27万円、住民税26万円について所得控除できます。

一方で以下のような重度の障害者を特別障害者といいます。

  • 身体障害者1級または2級
  • 重度の知的障害者(IQ35以下)
  • 精神障害者保健福祉手帳1級

特別障害者と同居している配偶者・扶養者は所得税75万円、住民税53万円の所得控除が可能です。非常に高額な所得控除であるため、有効活用すれば世帯の手取りを大幅に改善できます。

電車やバス、タクシーを含め、割引や補助の利用場面は多い

また障害者手帳を用いてさまざまな割引を行えるのは広く知られています。障害の程度によって利用できる内容は異なりますが、例えば以下の場面で割引や助成が可能です。

  • 電車・新幹線
  • バス
  • タクシー
  • 高速道路・ETC
  • 映画館
  • 水族館・美術館・テーマパーク
  • 住宅のリフォーム

障害者手帳を提示したり、事前に申請したりすることで日々の支出は大幅に減ります。身体障害者手帳を利用することで、さまざまな場面で割引や補助を受けるようにしましょう。

65歳以上で身体障害者手帳をもつ意味は大きい

年を重ねることにより、ほとんどの人で体の動きや内臓に障害が現れるようになります。このとき障害の程度にはよりますが、病気や加齢によって明らかに生活困難な状況に陥っている場合、身体障害者手帳を入手できます。

年齢に関係なく申請できるのが障害者手帳です。そのため、病気が原因ではなく加齢による障害であっても問題ありません。

そこで身体障害者手帳を利用して、後期高齢者医療制度や税金の減額、障害者割引など、これらのメリットを積極的に活用しましょう。

高齢者であっても障害者手帳を入手できるのか疑問に思う人は多いですが、身体障害者手帳に年齢は関係ありません。そこで、こうした公的制度を利用することで日々の支出を少なくしましょう。

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