障害児・障害者が家族にいる親(または親族)について、大きな出費になりやすいのがおむつ代です。特に体が大きい場合、おむつ一枚の値段が高いので出費がどうしても多くなるのです。

そこで、障害者手帳を用いておむつ代の助成を受けましょう。障害者に対する自治体の制度であり、自治体によって内容は異なりますが、障害児・障害者に対するおむつ代の支出を大幅に軽減できるのです。

申請しなければおむつ代の助成を受けることができません。そのため、早めに役所で申請する必要があります。

それでは障害者手帳を用いておむつ代の補助を受けるにはどうすればいいのでしょうか。子供(児童)や大人でおむつが必要な障害者について、おむつ代を助成してもらうための考え方を解説していきます。

障害児・障害者はおむつ代の助成が可能

健常者であっても、すべての子供はおむつが必要です。ただ通常、4歳以上でおむつは必要なくなります。しかし身体障害者や知的障害者の場合、どうしてもおむつが取れるのは遅くなります。ただ体は大きくなるため、おむつ一枚の値段は高額です。

こうして障害児・障害者を養っている親は家計が大きく圧迫されるため、自治体の制度である「障害者に対するおむつ代の助成」を利用しましょう。

通常、3歳以上の障害児(子供)から65歳未満の大人が対象になります。65歳以上についても利用できるかどうかは自治体によって異なりますが、いずれにしても障害者である児童や大人を含めて利用できるようになっています。

自治体独自の制度となり、補助金の額や基準は異なる

なおおむつ代の助成は自治体の制度となるため、内容は自治体ごとに大きく異なります。そのため補助金の額や支給対象となる基準については、一概にはいえません。そのため、あなたが住んでいる自治体のおむつ代助成の内容を確認する必要があります。

月6000円を補助してくれる自治体があれば、月1万円まで補助してくれる自治体もあります。自治体によっては基準が厳しく、利用が難しいケースもあります。

なお一般的には、以下のような重度の障害者が対象になります。

  • 身体障害者手帳:1~2級
  • 療育手帳:A程度(IQ35以下)

自治体によって基準は違うとはいっても、基本的にはこうした重度の障害児・障害者が対象になります。いずれにしても、こうした障害者でおむつが必要な場合は自治体に存在するおむつ代の補助を活用しましょう。

自治体での実際の事例を確認する

それでは助成について、実際の中身はどのようになっているのでしょうか。東京都世田谷区の事例で確認しましょう。世田谷区の場合、以下すべての条件を満たしている人がおむつ代助成の対象になります。

  • 世田谷区に住民票があり、3歳以上・65歳未満の人
  • 身体障害者手帳1~2級、愛の手帳1~2度、脳性麻痺、進行性筋萎縮症の人
  • 寝たきりなどの状態が継続し、失禁状態で2か月以上おむつを使用している
  • 介護保険施設(介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設)などに入所していない

こうした障害児・障害者について、月500円の負担にて、紙おむつの2~3袋を届けてくれます(どの種類の紙おむつを選ぶのかによって数は変動する)。なお、ザックリと月6000円ほどの助成になると考えましょう。

そこで、「〇〇市 障害者 おむつ代」などと検索することで、あなたが住んでいる自治体の助成内容を確認しましょう。

役所で申請し、委託業者に届けてもらう

障害者手帳を利用しておむつ代の補助をしてもらうためには、前述の通り役所で申請しなければいけません。そこで、障害者手帳など必要書類を持って窓口へ出向きましょう。

このとき現金支給してくれる自治体があれば、指定の紙おむつを届けてくれる形式となっている自治体もあります。紙おむつが指定されている場合、以下のような中から選ぶことになります。

パンツ型やテープ型など種類があるため、使いたい紙おむつを指定するといいです。

なおカタログの中から選ぶ場合、指定の業者が月に一回、あなたの自宅へ出向いて届けてくれます。自己負担額が存在する場合、業者が紙おむつを届けてくれるとき、紙おむつと引き換えにお金を手渡しましょう。

病院で入院中でも利用可能

ただ障害者によっては、病院で入院中の人もいます。この場合、通常は「紙おむつの商品を支給とする形式」の自治体であっても、現金給付によっておむつ代の補助をしてくれるケースがあります。

また現金給付が無理であっても、自宅で過ごしているのか、それとも病院で過ごしているのかに関係なく紙おむつの配送や補助をしてくれます。

指定の業者に依頼して、紙おむつを直接病院へ届けることはできません。あくまでも、自宅にて家族が紙おむつを受け取り、それを病院まで届けることになります。ただ在宅や入院中に関係なく、おむつ代の助成を利用できるのは優れています。

児童でも大人でも障害者はおむつ代を助成してもらえる

障害者であると、健常者に比べて必然的にお金がかかります。こうした出費の一つにおむつ代があります。通常は4歳以上でおむつが必要なくなるものの、重度の障害者では児童でも大人でもおむつが必要になるのは普通です。

そこで、自治体の制度を利用しておむつ代を助成してもらいましょう。自治体によって金額や内容は異なるものの、おむつ代の補助があるのは助かります。

現金給付、または委託業者による商品支給によっておむつ代の補助が可能です。どのような補助内容なのかは自治体によって異なるため、早めに確認しましょう。申請しないと障害者に対するおむつ代の助成を受けられません。

意外と高額な支出になるのがおむつ代です。そこで障害者が家族にいる場合、おむつ代の助成内容を確認して制度を利用しましょう。

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