重度の身体障害者の場合、既存の住宅設備では住みにくいことがよくあります。そのため持ち家なのであれば、身体障害者が過ごしやすいようにリフォームするのは普通です。

このとき、重度の身体障害者であれば障害者手帳を利用することによって、住宅改修工事の費用に対して補助金を出してもらうことができます(自治体によっては重度の知的障害者であっても対象)。

そこで改修工事をする前に自治体で申請を行い、リフォーム費用を助成してもらいましょう。自治体によって基準や補助額は異なりますが、事前に申請することで多くの費用を補助してもらえるのです。

障害者手帳を利用すれば、リフォーム費用の助成が可能です。そこで、どのように住宅改修について補助金を出してもらえばいいのか解説していきます。

自治体の制度により、リフォーム代が助成される

自宅をリフォームするのは普通ですが、障害に伴って改修工事をすることもあります。「自分が身体障害者になった」「障害児を育てている」「親が要介護状態になった」と人によって理由は異なりますが、いずれにしても障害を理由に住宅改修工事をするのです。

このとき、重度の身体障害者であればリフォーム費用を助成してもらえます。多くの場合、身体障害者手帳の1級または2級を提示することで住宅改修費用の半分や3分2などの補助が可能になります。

また前述の通り、重度の知的障害者(療育手帳の保有者)についても補助してくれる自治体があります。知的障害者であっても、重度であればリフォームが必要になるケースは多く、こうした費用を補助してもらいましょう。

ちなみに、精神障害者は体の機能に不自由がないのでリフォームに対する補助金の対象外です。あくまでも、身体障害者(または知的障害者)のいる世帯が助成の対象です。

バリアフリーに関するさまざまな改修工事で利用可能

住宅改修工事に対して補助金が出るとはいっても、あくまでも障害者の利便性向上に関する工事が対象になります。そのため、例えば屋根や外壁塗装、外構工事などは当然ながら補助の対象にはなりません。

一方で居室や台所、浴室、洗面所、トイレ、ろうか、階段、玄関などに関して、障害者に対する利便性を向上させるためのリフォームであれば補助されます。そのため、例えば以下のような工事であれば問題ありません。

  • てすりの設置
  • 床段差の解消
  • 床材の変更
  • トビラや浴室の変更

こうしたリフォームにより、身体障害者や知的障害者で生活しやすくなります。

補助内容や負担割合は自治体によって詳細が異なる

それでは、どれくらいの補助内容になるのでしょうか。これについては、自治体によって内容が大きく異なると考えましょう。身体障害者手帳1~2級のみを対象とする自治体があれば、重度の知的障害者が世帯にいる場合にも補助金を出してくれる自治体もあります。

また、補助金の上限金額や負担割合も異なります。工事金額の半分を負担してくれる自治体があれば、3分の2を負担してくれる自治体もあります。

例えば以下は鹿児島市でのリフォーム代補助の対象者です。

このように鹿児島市の場合、知的障害者は対象ではなく、身体障害者手帳1~2級の人が対象になります。また所得制限があり、前年の課税所得の世帯合計額が330万円を超える場合、この制度を利用できません。

リフォーム代の助成では、世帯収入が低めの世帯のみ対象になるのはよくあるため、これについてはあなたが住んでいる自治体の内容を確認しましょう。

参考までに、鹿児島市では上限50万円まで対象経費の半分が助成されます(ただし浴槽は30万円、トイレは10万円が上限)。補助額や負担割合についても、自治体に確認するといいです。

役所の障害福祉課などで相談する

住宅のリフォーム費用を補助してもらいたい場合、役所で申請しましょう。先に工事を完了すると、助成金を得ることはできません。住宅改修工事を実施する前に役所で相談する必要があります。

そのため、事前に役所の障害福祉課などで相談しましょう。

リフォーム業者を見つける前であっても問題ないため、ひとまず役所で相談し、どのような作業が必要なのか確認するのです。

事前申請のため、必要書類を提出する

その後、必要書類を提出しましょう。自治体によって必要書類は異なりますが、主に以下となります。

  • 身体障害者手帳(または療育手帳)
  • 住宅改修費助成申請書
  • リフォームに関する見積書や改修図面

このとき、改修前の家の写真を提出する必要があれば、役所の職員が訪問調査に来たりすることもあります。こうした調査は「リフォームの内容や図面が正しいか」を確認するために行うものであり、虚偽の申請をしていなければ特に問題は起こりません

審査完了後に工事を行い、助成金交付がある

必要書類の提出や訪問調査が終わった後、審査に入ります。そうして助成が決定した後、業者に依頼してリフォーム工事が行われます。実際に補助金が交付されるまでの流れは以下のようになります。

  1. 役所で申請・調査
  2. 審査・助成の決定
  3. リフォーム工事への着手
  4. 完了報告・補助金の交付

このような流れであるため、リフォームを検討する場合は最初に役所で相談しなければいけないとわかります。先に工事を完了させても補助金を利用することはできません。工事内容の審査を受けて認められた後、リフォーム工事を着工させ、完了報告を終えた後に補助金を交付してもらいましょう。

障害者手帳を用いてリフォーム代を補助してもらう

本人や子供、親など、誰でも身体障害者になってしまうことがあります。その場合、自宅をリフォームするのは普通であり、身体障害者手帳1~2級を保有している場合、自治体の制度を利用することで住宅改修費用を補助してもらいましょう。

場合によっては知的障害者が家庭の中にいる場合であっても補助の対象となります。具体的な対象者や補助割合は自治体によって大きく異なるため、あなたが住んでいる役所で確認しましょう。

なお先に工事をすると助成金の交付はありません。事前申請が必要であり、工事の着工前に役所で相談する必要があります。必要書類を提出し、審査の後に助成の決定を受けましょう。その後、リフォーム工事をすることで補助金が交付されます。

身体障害者にとって、家のリフォームは重要です。このとき補助金が出ることを学び、対象者なのであれば積極的に住宅改修費用の助成を利用しましょう。

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