障害年金へ初めて申請するとき、わからないことが多いです。そこで手続きの流れや必要書類、いつからもらえるのかを含めて事前に理解しなければいけません。

当然ながら、簡単にお金をもらえるようになるわけではありません。そのため必要書類を集めるのは簡単ではないですし、受給開始まで時間がかかります。これらを自分で行うのは現実的ではないため、障害年金専門の社労士の力を借りるのが一般的です。

ただ専門家へ依頼するにしても、どのような概要になっているのか学んでいないとスムーズに手続きを開始することができません。

それでは、障害年金の申請ではどのような流れになるのでしょうか。手続きや必要書類、結果待ちの期間を含めて、全体の流れや必要書類の知識を解説していきます。

障害年金へ申請できるタイミングを知る

まず、障害年金へ申請できるようになるタイミングを理解しなければいけません。障害年金では初診日が重要であり、対象の傷病で初めて医療機関を受診した日が初診日になります。

初診日の判定では、病名が途中で変更しても問題ありません。例えば胃腸障害や不眠などで悩み、内科クリニックを最初に受診したとします。ただ、その後に精神科クリニックを受診してうつ病と診断され、ようやく真の病名がわかったとします。

このとき、初診日は精神科クリニックの受診日ではなく、内科クリニックの受診日になります。

初診日がわかれば、障害年金へ申請できる日もわかります。初診日から1年6か月が経過した時点を障害認定日と呼び、障害認定日から障害年金へ申請できるようになります。

場合によっては、初診日から1年6か月が経過しなくても申請できる例外はあります。ただ通常、初診日から1年6か月が経過すれば障害年金へ申請可能と理解しましょう。これが、障害年金への申請で重要となる条件になります。

障害者であれば病気やケガの種類に関係なく申請可能

なお障害者であれば、病気やケガの種類に関係なく障害年金へ申請できます。例えば、糖尿病やがんによって内臓機能の障害がある場合も障害年金へ申請できます。内臓障害は身体障害者となり、身体障害者である以上、障害年金を受給できます。

また障害年金の申請で精神障害者は非常に多いです。統合失調症やうつ病、双極性障害など、多くの人で発症する精神疾患についても障害年金の対象となるのです。基本的には、ほぼすべての病気やケガが障害年金の対象になると考えましょう。

例外として、薬物依存症やパニック障害など障害年金の対象外となる精神疾患が存在します。ただ、多くの人で障害年金の受給が可能というわけです。

・65歳未満に初診日のある人が障害年金の対象

なお障害年金は老齢年金を受給できない65歳未満の人向けの制度になります。そのため初診日が65歳以上の場合、障害年金を利用できません。あくまでも、初診日が65歳未満のときに障害年金を利用できます。

実際に障害年金を受給するまで6か月以上:結果待ちは3~4か月

それでは障害年金の申請手続きをするとき、いつからもらえるようになるのでしょうか。これについて、障害年金の準備を開始してお金を受給できるようになるには6か月以上の時間がかかると考えましょう。

必要書類を集めるためには、2か月ほどかかります。また実際に書類をそろえて提出した後、結果待ちの時間が3~4か月ほどかかります。

かなり早く手続きを進めて必要書類を提出したとしても、受給まで6か月はかかると考えましょう。もちろん、書類集めに時間がかかったり、審査待ちの時間が長くなったりする場合、受給はより後になります。

そのため障害年金へ申請をするとき、障害認定日の後になって準備を開始してはいけません。それよりも前から事前に準備を開始しておく必要があります。

申請で重要な必要書類は3つ

必要書類を集めることができれば、障害年金へ申請できます。そこで、どのような書類が必要になるのか学びましょう。障害年金で重要な書類は以下の3つです。

  • 受診状況等証明書
  • 医師の診断書
  • 病歴・就労状況等申立書

これらの書類はすべて集めるのが面倒であるものの、必ず用意する必要があります。なお障害の種類によって書式は異なりますが、身体障害者や知的障害者、精神障害者でこれらの書類が必要です。

受診状況等証明書によって初診日を証明する

障害年金で初診日は重要です。初診日を確定できない場合、どれだけ障害の程度が重度であっても障害年金の支給対象にはなりません。

そこで最初に受診した医療機関で受診状況等証明書を作成してもらいましょう。カルテを元に受診状況等証明書に記入してもらうのです。

なおカルテの保存義務の期間は5年です。初診日より5年を過ぎている場合、カルテが廃棄されており、受診状況等証明書を入手できない可能性があるため、できるだけ早めに準備する必要があります。

・知的障害者は受診状況等証明書が不要

身体障害者でも精神障害者でも初診日の証明が必須です。ただ知的障害者については、誕生日が初診日になります。そのため、知的障害者は例外的に受診状況等証明書が不要であり、療育手帳の提出で十分です。

場合によっては他の書類で初診日を証明する

なお人によっては「初診日が5年以上前でカルテが残っていない」「医療機関が既に廃院となっている」などの理由により、初診日の証明ができないケースがあります。この場合、他の書類を利用することで初診日の証明をします。例えば以下になります。

  • 初診の医療機関からの紹介状コピー
  • 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳
  • 障害者手帳申請時の診断書
  • 生命保険・損害保険・労災保険の給付申請時の診断書
  • 健康診断の記録
  • 母子健康手帳
  • 健康保険の給付記録(レセプトも含む)
  • お薬手帳・糖尿病手帳・領収書・診察券
  • 小学校・中学校などの健康診断の記録
  • 盲学校・ろう学校の在学証明・卒業証書
  • 第三者証明

これらの書類を複数集めることにより、どの時点が初診日なのか明確にするのです。

医師の診断書を入手する

医師によって、あなたの障害の程度を客観的に証明してもらう必要があります。そこで主治医に対して、診断書作成を依頼しましょう。

身体障害者や知的障害者の場合、定期的に医療機関へ通っておらず、主治医がいないケースはよくあります。その場合であっても医師の診断書が必須になるため、診断書を書いてくれる医師を事前に見つけておく必要があります。

なお、障害年金では3つの申請方法があります。

  • 認定日請求:障害認定日から1年以内に申請
  • 遡及請求:障害認定日から1年以後に申請
  • 事後重症請求:障害認定日に重度でなかったものの、後に重症化

認定日請求と事後重症請求では、必要な診断書は1枚です。一方で遡及請求では「障害認定日時点の診断書」「現在の診断書」と2枚の診断書が必要になります。申請方法によって必要な診断書の枚数が異なるのです。

病歴・就労状況等申立書で現在までの状況を記載する

受診状況等証明書と医師の診断書については、医療機関が作成する書類になります。一方で病歴・就労状況等申立書は障害者(または親族)が用意する書類です。

病気・ケガとなった後、これまでの状況について、医療機関ごとや特定の期間ごと(3~5年)に区切って病歴や就労状況を記載する書類となります。例えば、以下のように現在に至るまでの状況を記すことになります。

人によって状況が異なるため、病歴・就労状況等申立書の内容は変化します。そこで、あなたの状況を書類に記載しましょう。

障害年金専門の社労士へ依頼するのが基本

こうした流れになるものの、必要書類を自分で集めるのは現実的ではありません。また多くの場合、自分で用意した書類では障害年金の審査で圧倒的に不利になります。要は、審査落ちになる可能性が高いです。

特に精神障害者の場合、身体障害者や知的障害者のように明確な数値と共に病状が診断書に記載されるわけではありません。また「障害年金の審査に通るための診断書の書き方」があるため、単に医師に診断書作成を依頼するだけでは不十分な記載内容になります。

そのため特別な理由がない限り、障害年金を専門に取り扱う社労士に依頼しましょう。こうした専門家の力を借りながら、審査に通る診断書を入手し、病歴・就労状況等申立書を仕上げるのです。

障害年金は一発勝負といわれるほど、最初の申請が重要です。再審査の依頼はできますが、最初の決定を覆せる確率は低いです。そのため自分で申請作業を行うのではなく、ここまで解説した書類について、専門家の助けを借りるといいです。

流れを学び、必要書類を集めて提出する

障害者にとって重要な障害年金ですが、申請するためには事前の流れを知っておくことが重要です。専門の社労士に依頼するにしても、どのような手続きになるのか理解しておくとスムーズです。

障害年金へ申請するには決まったタイミングがあります。すべての障害者について、障害認定日以降でなければ申請できません。ただいつから障害年金をもらえるかというと、準備を開始して早くて6か月です。そのため、実際の準備は障害認定日よりも前に開始しましょう。

なお必要書類として受診状況等証明書、医師の診断書、病歴・就労状況等申立書があります。これらの内容によって、障害年金を受給できるかどうかが決まります。

こうした手続きを自分で行うのは現実的ではないですし、初回の申請が最も重要なので、社労士の力を借りながらこれらの手続きをしましょう。

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