就労継続支援B型での余暇・レクリエーションの中身

就労継続支援B型（就労B）を利用することで、中等度や重度の障害者であっても仕事を行えるようになります。ただ作業所にて工賃を得るのと同時に、障害者がレクリエーションを行うのも重要です。

レクリエーションを行うことにより、障害者は体を動かしたり、心のリフレッシュをしたりできます。このとき、就労Bで行われるレクリエーションの内容は作業所によって異なります。場合によっては、余暇活動を行わない事業所もあり、障害者の特性によって利用する事業所を見極めなければいけません。

それでは、就労継続支援B型で行われる余暇活動には何があるのでしょうか。就労Bでのレクリエーションの中身について解説していきます。

就労継続支援B型で行われるレクリエーション

内職のような仕事を行う場所が就労継続支援B型です。ただ、就労Bでは仕事以外にも活動があります。その一つが余暇活動です。生活介護（デイサービス）ではレクリエーションがひんぱんに行われますが、就労継続支援B型でも同様に余暇活動が行われます。

その日によって余暇活動の内容は異なるものの、例えば以下のようになります。

• 指先を利用するレクリエーション
• 創作活動や生産活動を行う
• 頭を利用するゲームで脳を活性化させる
• 体を使い、身体機能を高める
• 外出によるリフレッシュを行う

それなりに症状の重い障害者が利用するため、仕事だけでなく、こうしたレクリエーションも取り入れられるというわけです。

・就労継続支援A型では、基本的に余暇活動がない

ちなみに、軽度の障害者が利用する就労継続支援A型だと、通常はレクリエーションがありません。レクリエーション中は賃金が発生せず、就労Aを利用している障害者は「レクリエーションよりも、作業することによって賃金を得たい」と考えます。また障害の程度も軽めであるため、レクリエーションが不要というわけです。

仮にレクリエーションをするにしても、「他の利用者やスタッフを含め、みんなで外で食事を行う」くらいと考えましょう。

主なレクリエーションの中身

それでは、就労Bで行われるレクリエーションには何があるのでしょうか。ザックリと以下のようになると考えましょう。

【指先を使う】

• ジェンガ
• 楽器演奏
• 手芸
• 折り紙

【創作活動】

• 陶芸
• 染め物
• お菓子・パン作り
• 農作業
• 料理

【ゲーム】

• トランプ
• クイズ
• 間違い探し、迷路
• 計算問題

【運動】

• 体操・ストレッチ
• 風船バレー
• ダンス
• ボーリング

【外出】

• ウォーキング
• 近くの公園を散策
• 美術館・水族館
• コンサート
• プール

他にもありますが、就労継続支援B型を利用することで、これらの余暇活動へ参加するようになるケースがよくあります。

なぜ余暇活動が行われるのか

それでは、なぜ就労継続支援B型で余暇活動が行われるのでしょうか。障害の程度が重い人にとって、仕事だけをしていてもコミュニケーションを取ることはできませんし、社会性を向上させることもできません。そこで、余暇活動を通して学ぶのです。

レクリエーションとはいっても、障害者にとってはトレーニングの一環です。例えば外出するにしても、電車やバスの乗り方を障害者は学べます。またゲームを通じて、ルールを守りつつ頭を使うことで戦略を練る訓練が可能です。

就労継続支援A型であれば、軽度の障害者なのでこれらの訓練は基本的に不要です。一方で症状が重い場合、こうしたレクリエーションをすることで、障害者であっても人間らしい生活を行うためのトレーニングを行えるようになります。

季節のイベントが行われるのは一般的

また余暇活動という意味では、季節のイベントが就労継続支援B型で開催されるのも一般的です。例えば、以下は代表的です。

• 正月
• 節分
• ひな祭り
• 七夕
• 夏祭り・お盆
• 運動会
• ハロウィン
• クリスマス

就労Aでは事業所の判断になりますが、就労Bの場合は多くの事業所でイベントを通したレクリエーションを行うことになります。

苦手なら、レクリエーションのない事業所を選ぶ

ただ、障害者によって特性はそれぞれ異なります。ほとんど話をせず、人と無理にコミュニケーションを取ろうとすると、むしろ体調悪化につながってよくない事態に陥るケースもあります。

そうしたとき、人とのコミュニケーションが苦手なのであれば、レクリエーションのない就労継続支援B型を選んでもいいです。

実際のところ、多くの就労Bで余暇活動がプログラムとして取り入れられています。ただ中には、そうしたレクリエーションがない事業所もあります。要は、事業所によって方針が大きく異なるというわけです。

• 人との交流が苦手
• 黙々と静かに作業を行いたい
• 大勢の人がいる場所へ行きたくない

この場合、レクリエーションが基本的にない就労継続支援B型を選んでも問題ありません。余暇活動は必ず行わなければいけないわけではないため、障害者にとって優れる場合は余暇活動へ積極的に参加するといいです。

就労Bでレクリエーションに参加する

多くの場合、就労継続支援B型を利用するとレクリエーションにも参加することになります。基本は仕事を行うことで工賃を得るものの、余暇活動も就労Bの一環となっているのです。

レクリエーションを行うことにより、障害者は他の人とコミュニケーションを取ることができますし、社会性の向上につながります。外出する場合であれば、電車やバスに乗る訓練にもなります。あくまでも、レクリエーションはトレーニングの一部です。

作業所によってレクリエーションの内容は違いますし、日によっても異なります。レクリエーションの中身はゲームや創作活動、外出などさまざまです。

そこで就労継続支援B型を利用する場合、こうしたレクリエーションの存在を確認しましょう。余暇活動の中身を把握することで、障害者に適しているかどうか確認するのです。仕事内容や事業所の様子だけでなく、余暇活動まで把握すれば優れた就労Bを探しやすくなります。