障害者の場合、低所得者の人がどうしても多いです。こうした低所得者として生活保護受給者がいます。障害者であれば利用できる外出支援サービスが同行援護・行動援護・移動支援です。生活保護の場合、所得のある人よりも有利な条件で外出支援サービスを利用可能です。
ただ同行援護・行動援護・移動支援を利用するとき、生活保護であってもすべての支出がゼロになるわけではありません。また、利用時間に関する注意点もあります。
それでは、生活保護の人はどのように考えて同行援護・行動援護・移動支援を活用すればいいのでしょうか。生活保護での外出支援サービスの利用法を解説していきます。
低所得者の場合は障害福祉サービスが無料
公的サービスであっても、通常は利用料金が発生します。また障害福祉サービスの場合、利用料金は格安です。ただそれでも、障害者は1割負担となります。
ただ障害福祉サービスを利用するとき、月の上限負担額が存在します。以下のようになっています。
状態 | 負担上限額 |
生活保護 | 0円 |
住民税の非課税世帯 | 0円 |
世帯年収600万円以下 | 9,300円 |
世帯年収600万円超 | 37,200円 |
このように、住民税の非課税世帯や生活保護などの低所得者は負担額がありません。そのため、サービス料ゼロにて同行援護・行動援護・移動支援を依頼できます。なお移動支援は自治体独自の制度であるものの、同様に生活保護では利用料がゼロです。
月の支給時間を超えない必要がある
それでは、サービス料が無料だからといって何時間でも外出支援サービスを依頼できるかというと、そういうわけではありません。
障害福祉サービスを利用するとき、支給決定を受けることで以下の障害福祉サービス受給者証を得る必要があります。
このとき、同行援護や行動援護の利用決定を受けると同時に月の利用上限時間も設定されます。移動支援は自治体の制度であるものの、移動支援も同様に月の利用時間が決められます。そのため、こうした利用時間を超えないように毎月の依頼時間を決めなければいけません。
サービス料が無料とはいっても、税金によって外出支援サービスが行われることになります。そのため、好きなだけ外出支援サービスを依頼できるわけではありません。
交通費は全額、障害者側が負担
また実際のところ、生活保護の人が何度も外出支援サービスを依頼する場合、金銭的な負担がどうしても大きくなります。
同行援護・行動援護・移動支援を依頼するとき、前述の通りサービス料は無料です。ただ移動に伴う交通費はすべて、障害者側が負担しなければいけません。
外出支援サービスでは、障害者は徒歩や電車、バスなどの公共交通機関を利用することになります。このとき、交通費が発生するというわけです。
重要なのは、前述の通り、ヘルパー分の交通費も含めて障害者が負担しなければいけない事実です。ヘルパー分の交通費を含めると、外出をするときに必要な交通費の負担額はそれなりに大きくなります。そのため、サービス料は無料であっても交通費の分だけ支出は増えてしまいます。
ヘルパー運転の車移動はできない
このとき、生活保護を受けている人の中には「ヘルパー運転による車移動はできないのか?」と考える人がいます。
ヘルパーが運転する場合、障害者は歩く必要がないので移動は非常に楽です。また電車やバスなどの交通費を支払う必要がないため、金銭的にも助かります。
ただ同行援護・行動援護・移動支援を利用するとき、ヘルパーによる車運転はできません。ヘルパーが運転をしているとき、障害者に対する介護を行うことができないからです。そのようなルールになっている以上、やはり目的地まで徒歩や電車、バスで出向かなければいけません。
なお、タクシーを利用して目的地まで出向くのは問題ありません。外出支援サービスを利用するとき、タクシー移動は認められています。
ただ生活保護でタクシーを利用するとなると、非常に金銭的負担が大きくなります。そのため現実的には、やはり車移動ではなく公共交通機関を利用する方法が適切です。
生活保護で外出支援サービスを利用する
障害者で働くのが難しい場合、どうしても低所得者となります。障害者であれば同行援護・行動援護・移動支援を利用でき、このとき生活保護ではサービス料が無料になります。
ただサービス料はゼロであっても、月の利用上限時間が存在します。そのため、好きなだけ外出支援を依頼できるわけではありません。
また実際のところ、何度も同行援護・行動援護・移動支援を依頼すると金銭的な負担が大きくなります。外出支援サービスでは徒歩や電車、バスを利用する必要があり、ヘルパー分の交通費を含めて障害者が負担しなければいけないからです。
生活保護の場合、サービス料はゼロなので費用負担は圧倒的に少なくなります。ただそれでも交通費などの支出は存在するため、こうした内容を理解して同行援護・行動援護・移動支援を依頼しましょう。
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