障害福祉サービスで外出支援を依頼したいと考える人は多いです。外出支援の種類としては同行援護や行動援護、移動支援があります。利用対象者はそれぞれ異なるものの、ヘルパーが障害者の外出支援をするという意味では同じです。

このとき、通常は徒歩やバス、電車などによって目的地へ出向くことになります。ただ障害者にとって、ヘルパーが運転する車移動のほうが圧倒的に楽です。

それでは、外出支援を利用するときにヘルパーが運転する車での送迎はできないのでしょうか。このような送迎が可能であれば、障害者にとって移動が非常に簡単になります。

障害者が外出支援を利用するとき、決められたルールを事前に学ばなければいけません。そこで、外出支援で車での移動が可能かどうかを解説していきます。

通常、ヘルパー運転の車移動はできない

結論を先にいうと、原則としてヘルパーが運転する車を用いて目的地まで送迎してもらうことはできません。

同行援護・行動援護・移動支援というのは、障害者が病院や役所、銀行などの目的地へ到着するためにサポートをするのが目的です。ただヘルパーが車を運転する場合、運転中に障害者に対して何かトラブルが起こったときに介助することができません。

こうした理由により、ヘルパー運転による車移動は基本的にできないと考えましょう。

もしヘルパーが車を運転して障害者の送迎をする場合、運転中の時間について、事業者側は国に対して報酬の請求を行うことができません。つまり、事業者としては「報酬を得られないのに人件費やガソリン代を負担している状態」となり、大きな赤字です。そのため、ヘルパーによる車の運転は提供されないのです。

基本は徒歩やバス、電車で出向く

そのため外出支援では、車による移動ではなく徒歩やその他の公共交通機関を用いての移動になります。つまり、バスや電車を活用して病院や役所、銀行などへ出向かなければいけません。

障害者の場合、障害者手帳を用いて障害者割引を利用できます。ただバスや電車で障害者割引を利用しても、ヘルパー分の費用も障害者側で負担しなければいけません。たとえ障害者割引で交通費が半額になっても、二人分の負担が必要となるため、どうしても費用はかかります。

また駅やバス停から離れた場所に障害者の家がある場合、移動は大変です。ただそれでも、同行援護・行動援護・移動支援は車移動が原則としてできないと考えましょう。

タクシー利用や別料金の支払いで可能

それでは、絶対に車移動ができないかというと、そういうわけではありません。同行援護・行動援護・移動支援を利用するとき、ヘルパーの他に運転手がいるなら問題ありません。要は、タクシーを利用します。

タクシーを利用する場合、介護者は障害者の隣にいるので常に介護サービスを提供できます。ヘルパーが運転する車の利用はできないものの、タクシーであれば問題ありません。

または、同行援護・行動援護・移動支援を提供している事業者側と交渉をして、完全自費にて車での送迎を依頼しても問題ありません。障害者が別に費用を負担してくれるのであれば、ヘルパーが運転する間であっても、事業者側は赤字にならずに済みます。

すべての事業者が受け入れてくれるわけではないものの、自費送迎の交渉をすることで、車利用にて目的地へ出向いても問題ありません。つまり、ヘルパーが運転する車をタクシー代わりに利用するのです。

通院等乗降介助であればヘルパー運転で送迎可能

それでは、障害福祉サービスを利用するときにすべてのケースで車移動が難しいのかというと、そういうわけではありません。同行援護・行動援護・移動支援ではないものの、他の障害福祉サービスとして居宅介護があります。

居宅介護には外出支援が含まれており、こうした外出支援の一つに通院等乗降介助があります。

通院等乗降介助とは、ヘルパーが運転する車を利用して目的地まで出向き、さらには車の乗り降りに関する介護まで行うサービスです。この場合、ヘルパーが運転する車を利用して病院への通院が可能になります。

なお通院等乗降介助について、病院への通院に限らず、役所や銀行などへ出向くこともできます。外出支援でヘルパーが運転する車を利用したい場合、さまざまな場所へ行くことができます。

区分1以上の軽度の障害者であっても、居宅介護の通院等乗降介助の対象者になります。ただ自治体からの支給決定を受ける必要があるため、利用したい場合は市区町村の役所で相談しなければいけません。

外出支援で車移動は期待できない

障害者にとって、外出は困難な作業の一つです。軽度の障害者であれば自分の意思で目的地へ到着できるものの、症状の重い人にとって外出は大変です。

当然、外出支援のとき、ヘルパーが運転する車を利用できれば非常に便利です。ただ、同行援護・行動援護・移動支援を利用するとき、介護士が運転する車での移動は基本的にできません。運転中に介護サービスを提供できないからです。

そのため、どうしても車移動したい場合はタクシー利用や自費での依頼を検討しましょう。または、居宅介護の通院等乗降介助を利用できるかどうか確認してもいいです。

障害福祉サービスを含め、外出支援にはさまざまな制限があります。同行援護・行動援護・移動支援はヘルパー運転による車での送迎を想定していないため、こうした事実を理解して外出支援を活用しましょう。

【全国対応】完全無料にて優良な障害者グループホームを紹介!

家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。

障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。

ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。

そこで、当サイトでは完全無料で障害者グループホームを紹介するサービスを日本全国にて実施しています。「いますぐ入居したい」「いまの障害者グループホームから他の施設へ移りたい」「強制退去となり、新たな施設を探している」など、軽度から重度の障害者を含めてあらゆる方に対応しています。

障害者グループホームの応募ページへ→

YouTubeでの障害者情報

Instagramでの障害者情報

TikTokでの障害者情報

Facebookでの障害者情報

【全国】障害者グループホーム・障害者支援施設の募集