精神障害者(発達障害を含む)について、症状があると外出が困難になりやすいです。そうしたとき、障害福祉サービスや自治体の制度として外出支援サービスが存在します。

精神障害者で利用できる外出支援としては、行動援護と移動支援があります。行動援護は自閉症などを有しており、重度の知的障害者・精神障害者が利用できる制度です。それに対して、移動支援はあらゆる精神障害・発達障害で利用できます。

つまり、「どれだけ症状が重いのか」「精神疾患の種類は何か」によって行動援護と移動支援を使い分けなければいけません。

それでは、行動援護や移動支援を精神障害者が利用するとき、どのように考えればいいのでしょうか。精神障害者で行動援護や移動支援を利用するときの考え方を解説していきます。

精神障害の程度や種類で異なる外出支援

精神障害者の中でも、軽度なのであれば外出支援サービスは不要です。知的障害を併発していないのであれば、精神疾患が落ち着いている状態は思考が正常であり、物事の判断が可能です。また、身体機能に異常はありません。

ただ精神障害者や発達障害者(発達障害児)で症状が重い場合、外出支援が必要になるケースがあります。このとき、以下の外出支援サービスが有効です。

  • 行動援護:重度の知的障害者・精神障害者(主に自閉症)で利用
  • 移動支援:障害者であれば誰でも利用可能(自治体の制度)

それぞれについて確認しましょう。

重度の知的障害者・精神障害者のための行動援護

例えば自閉症を有する障害者(障害児)の場合、自分の考えを上手に伝えることができません。また、急な行動を起こすことで暴れることもあります。

重度の知的障害者や精神障害者・発達障害者について、突発的な行動を起こす可能性がある場合、外出時は不規則な行動に気を付けなければいけません。例えば自閉症を持つ発達障害者(発達障害児)が外出時に暴れると、警察沙汰や弁償問題に発展します。

参考までに、以下は実際に発達障害の人が外出時に暴れたときの様子です。

そこで、重度の知的障害者・精神障害者が外出するための支援サービスとして行動援護を利用します。特に、自閉症の人で行動援護を利用するケースが多いです。

誰でも利用できる自治体の制度が移動支援

ただ中には、行動援護を利用するほどの重度ではない人もいます。ただ外出支援を必要とする場合、行動援護は利用できないので、他の外出支援サービスを活用しなければいけません。そこで、移動支援を利用します。

行動援護は国が定める障害福祉サービスであり、内容は統一されています。それに対して、移動支援は自治体独自のサービスです。

自治体のサービスであるため、外出先の範囲や細かいルールは自治体ごとに異なります。また行動援護とは異なり、障害者であれば誰でも依頼できるようになっています。

もちろん、軽度の精神障害者であれば外出支援はそもそも不要かもしれません。ただパニック障害や発達障害を含めて、重度ではないものの支援が必要な場合に移動支援が役立ちます。

行動援護の対象者と障害支援区分

それでは、どのような人で行動援護を利用できるのでしょうか。障害福祉サービスを利用するとき、障害支援区分の取得が必要になります。区分には1~6まであり、数字が大きいほど重度を表します。

このとき、行動援護を利用するには以下の両方に当てはまる必要があります。

  • 障害支援区分が区分3以上
  • 障害支援区分の認定調査項目のうち、行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上

つまり区分3以上の精神障害者・発達障害者であることに加えて、特別な支援を必要とする人が利用の対象になります。

それでは、「行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上」は何を意味しているのでしょうか。このとき行動関連項目等(12項目)について、以下は重度(2点)に該当します。

  • コミュニケーション:独自方法でのみコミュニケーション可、またはできない
  • 説明理解:理解しているかどうかも判断できない
  • 大声・奇声:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 異食行動:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 多動・行動停止:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 不安定な行動:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 自傷行為:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 他害・暴力:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 不適切な行為:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 突発的な行動:ほぼ毎日(週5日以上)
  • 過食・反すうなど:ほぼ毎日(週5日以上)
  • てんかん:週に1回以上

このように、異常行動や自傷行為、他害・暴力がある人で行動援護の対象になります。

・障害児(発達障害児)は上記の対象に相当する人

なお18歳未満の自閉症など、障害児(発達障害児)に障害支援区分はありません。この場合、コミュニケーションや大声・奇声、異食行動、多動・行動停止を含めて、上記の障害の程度に相当する場合に行動援護を利用できるようになっています。

区分なしでも利用できる移動支援

こうした重度の精神障害者・発達障害者のみ利用できる行動援護に対して、障害者であれば誰でも利用できる制度が移動支援です。

移動支援の場合、区分なしであっても利用できるケースがよくあります。つまり、障害者であれば障害支援区分なしでも、移動に困っているのであれば依頼できます。精神障害者保健福祉手帳を保有している場合、それだけで利用できるというわけです。

例えば以下は東京都町田市について、移動支援の利用条件です。

このように、精神障害者保健福祉手帳の保有者であれば利用でき、障害支援区分は利用条件として記されていません。また中学生以上であれば利用できるため、障害児であっても活用できます。

うつ病や統合失調症など、区分が高くても外出支援は普通

精神障害者保健福祉手帳(障害者手帳)を保有していれば問題なく利用できることが多いため、精神障害者・発達障害者、障害児(発達障害児)で移動支援を依頼する人は多いです。

前述の通り、行動援護を利用するには「行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上」を満たす必要があり、突発的な行動を起こす重度の障害者が対象になります。

重度のうつ病や統合失調症、パニック障害などでこうした基準に当てはまるケースはあるかもしれませんが、当てはまらない人も多いです。その場合、うつ病や統合失調症であっても行動援護を利用できないため、移動支援を利用することになります。

大人の障害者から障害児(18歳未満)を含め、さまざまな人で利用できる制度が移動支援です。行動援護を利用できる障害者ではない場合、細かい概要は自治体によって異なるものの、精神障害者として移動支援を利用しましょう。

精神障害者・発達障害者で外出支援を利用する

うつ病や統合失調症、発達障害、パニック障害など、さまざまな精神疾患が存在します。こうした精神障害者の中には、外出が困難になっているケースがあります。

特に自閉症を含め、知的障害者・精神障害者では突発的な行動を起こす可能性があります。こうした障害者(障害児)で症状が重い場合、行動援護を利用できます。

ただ精神障害者ではあるものの、そこまで症状が重くなかったり、症状は重いものの突発的な行動を起こすことがなかったりする人もいます。こうした人で外出支援を依頼したい場合、精神障害者保健福祉手帳(障害者手帳)を保有しているのであれば移動支援を活用しましょう。

精神障害者・発達障害者ではあっても、精神疾患の種類や重度によって依頼するべき外出支援サービスが異なります。そこで移動に困っている場合、最適な外出支援を活用しましょう。

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