グループホームを利用するとき、当然ながら利用者は男性または女性になります。このとき、通常グループホームは男女混合ではなく、男性専用または女性専用になります。

特に女性の利用者では、女性専用のグループホームに入所したいと考えます。これについては、ほとんどの障害者施設で性別ごとに分かれているので大きな問題にはなりません。

ただ職員については、必ずしも性別ごとの配置とは限りません。女性専用のグループホームではあっても、夜勤に男性スタッフが担当となることはあるのです。同性介助を徹底している障害者施設は多いものの、人手が足りない場合、夜勤など同性スタッフでないこともあるのです。

それでは、障害者施設の性別についての考え方はどのようになっているのでしょうか。グループホームでの性別の考え方を解説していきます。

通常、男女混合のグループホームは存在しない

男性よりも、女性で大きな問題となるのが性別です。健常者だけでなく、知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者についても、当然ながら男性と一緒の施設で暮らすのを嫌がる女性は多いです。

このとき、ほとんどのグループホームで男女混合になっているケースはないです。特別な理由がない限り、男性専用または女性専用となります。例えば以下のように、性別ごとにわかれています。

もちろん特殊な事情がある場合、男女混合のケースもあります。例えば、重度心身障害者をメインで受け入れている障害者施設が該当します。

こうした障害者施設の場合、自らの意思で自由に動けない人であったり、難病患者であったりする人が入所の対象になります。医療的ケアが常時必要な人ばかりを受け入れており、性別ごとに入所者を分けている余裕がない場合、例外的に男女混合になります。

男女混合だと、多くは利用者に嫌がられる

それではなぜ、男性専用または女性専用でなければ不都合なのでしょうか。これは、多くの障害者グループホームでシェアハウス形式になっているからです。

ワンルームの個室タイプとなっているグループホームの場合、男女混合でも大きな問題はありません。こうしたグループホームでは、それぞれの個室にトイレとお風呂が備え付けられています。

ただ多くの場合、一戸建てやアパート・マンションを含め、グループホームではトイレや浴槽は共同利用となります。例えばお風呂に入るとき、以下のように入浴中であることを知らせることになるのです。

知的障害者・精神障害者とはいっても、軽度であれば判断能力はあります。特に軽度の精神障害者であれば、症状が出ていないときは健常者と同じです。そうなると、男女混合で同じ浴槽を利用するのを嫌がるのは普通です。そのため、通常は男女混合とはならないのです。

また女性を苦手とする男性利用者がいたり、男性を苦手とする女性利用者もいたりします。これに配慮すると、どうしても男性専用または女性専用となるのです。

性の問題が発生すると非常に面倒

男女混合にすると、ほかにも問題が発生します。その中でも最も重要な内容の一つに性の問題があります。グループホームを利用する知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者には、若い人も多いです。例えば若い女性利用者だと、髪の色が明るく、化粧をしているのは普通です。

また障害者であっても性欲は普通にありますし、男女が近くにいると恋愛感情を抱くのは必然です。これが男女混合の施設だと、勝手に互いの部屋を出入りして体を重ね合わせることにつながります。

つまり、男女混合のグループホームだと面倒な問題ばかり発生します。入所者同士の恋愛をいくら禁止しても、性欲をもつ人たちに対して「恋愛をするな!」と強要することはできません。

障害の度合いが大きい人だと、そもそも性欲すら存在しないケースもあります。障害が大きいと服用する薬も多くなり、例えば抗精神病薬は性欲減退の副作用があるため、これによって性欲が抑えられます。ただ身体障害者や難病患者、軽度の知的障害者・精神障害者の場合、男女混合だと性の問題を避けられません。

人によっては暴れるため、同性のみが安全

男性専用または女性専用にするメリットとしては、ほかにも「利用者にとっての身の危険」の回避があります。

利用者によっては、衝動を抑えることができずに暴れてしまうことがあります。参考までに、以下は障害者グループホームで利用者が暴れた後の様子です。

同性の利用者のみであっても、こうした状況では大変です。これが男女混合の場合、男性の利用者が暴れたら、女性の利用者は大きなけがをしてしまうリスクがあります。

グループホームは障害者が共同生活を送る場所であるものの、稀にこうした事件が起こるという側面もあります。こうした安全面まで考えると、男性専用または女性専用が最適なのです。

障害者施設の職員まで含めて同性とは限らない

なお利用者については、特別な理由がない限り男女混合ではないものの、障害者施設の職員まで含めて同性スタッフかどうかはわかりません。

まず、介護職員の多くは女性です。介護施設で働く職員の7割以上は女性であり、男性スタッフはどうしても少なくなります。これがパート・アルバイトとなると、必然的にほとんどが女性になります。

そのため女性専用のグループホームであれば、同性スタッフになるケースがよくあります。一方で男性専用のグループホームについては、介護職員で男性が足りていない現状を考えると、必ずしも同性スタッフになるとは限りません。

例えば以下は、男性の入所者に対して女性スタッフが外出支援をしているときの様子です。

近くの公園へ出かけたときの様子ですが、介護職員はどうしても女性スタッフに偏ってしまうことを理解しましょう。

同性介助が可能であっても、夜勤スタッフの性別は異なるかもしれない

なおグループホームの利用者によっては、食事介助やトイレ介助、入浴介助が必要になるケースがあります。特にトイレ介助や入浴介助の場合、同性スタッフによる介助を徹底している障害者施設がほとんどです。こうした場合、基本的には同性スタッフが常駐することになります。

ただ同性介助を基本とするグループホームであっても、夜勤スタッフも含めて同性スタッフになるとは限りません。

特に女性職員では、夜勤を嫌がります。既婚者で子供がいる場合、夜勤をこなしつつも子供の送り迎えや家の用事をすることになり、疲労困憊になります。そのため女性専用のグループホームであっても、夜勤については男性スタッフが担当するケースはよくあります。

そもそも介護職員の絶対数が足りていない中、男女の職員を完全分離させると、シフトを組めずグループホームを運営できなくなるケースもよくあります。こうした介護業界の事情を考慮すると、たとえトイレ介助やお風呂介助が同性スタッフであっても、夜勤などそれ以外の時間帯は同性スタッフでないケースがよくあります。

知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者では性別ごとに分けるのが普通

障害者が利用するグループホームは多くの場合、トイレや浴室が共同利用になっています。そのため、ほとんどのグループホームで利用者は男女混合にはなっていません。ワンルーム形態のようにトイレ・浴槽付きの個室なら問題ないですが、そうでないケースが多いのでグループホームは男性専用または女性専用となっているのです。

女性の利用者だと、「女性専用かどうか」を特に気にします。男性と同じ共同施設(浴室など)を利用するのをためらうのは普通です。また性の問題もあるため、常時医療が必要な重度心身障害者を受け入れている施設を除き、普通は男女別となっています。

ただスタッフについては、完全に男女別にするのは現実的に難しいです。例えば夜勤となると、女性専用のグループホームであっても男性職員が夜勤担当になるケースは普通です。

障害者施設を利用するとき、性別の問題ではこうした現状があります。ただ、どのグループホームも男性専用または女性専用であるため、大きな心配をする必要はありません。

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