1型・2型糖尿病やIgA腎症(糸球体腎炎)などにより、慢性腎不全となってしまう人がいます。腎臓病が悪化すると人工透析が必要となり、十分に働けなくなります。また糖尿病性腎症の場合、網膜症(失明)など他の症状も表れます。

そうしたとき、慢性腎不全の症状が重いことによって生活が厳しいとき、障害者グループホーム(共同生活援助)を利用する人はたくさんいます。

それでは、糖尿病・慢性腎不全・人工透析で障害者グループホームを利用するとき、どのような点に注意すればいいのでしょうか。糖尿病や腎臓病で障害者施設へ入居するときの考え方を解説していきます。

人工透析や網膜症で生活が不自由になる

糖尿病で血糖コントロールが悪いと、腎臓病や網膜症を合併症として発症します。またIgA腎症(糸球体腎炎)によっても慢性腎不全となり、腎機能が落ちてしまいます。そうして、より症状が悪化すると糖尿病によって失明したり、腎臓病によって人工透析になったりします。

そうなると、どうしても日々の生活が不自由になります。透析患者の場合、週に何度も医療機関へ出向き、人工透析を受けなければいけません。

医療機関が開いているときに週に何度も受診する必要があり、これによって就労が困難になります。また、たとえ健常者と見た目が同じであっても、腎機能低下によって日常生活でさまざまな制限が出てきます。

たとえ足の切断や寝たきりなどでなくても、そうした人は障害者に該当します。事実、糖尿病での血糖コントロールが悪かったり、人工透析をしていたりする場合、障害者手帳を得られます。

糖尿病や腎臓病の悪化でグループホームを利用可能

1型・2型糖尿病やIgA腎症(糸球体腎炎)について、初期の段階では健常者と同じであり、障害者グループホームを利用する意味はありません。ただ症状が進行して合併症が表れたり、透析患者になったりすると、日々の生活が困難になるので障害者グループホームの利用が適切なケースがあります。

たとえ自ら公共交通機関を利用でき、人工透析をしている以外は健常者と同じであっても、障害者グループホームを利用する人はたくさんいます。

十分に働けない低所得者ではサービス料が無料であり、家賃は国や自治体から補助金があります。またシェアハウス形式での共同生活となるため、食費や水道光熱費は最安値になります。そのためお金の面を考慮すると、障害者グループホームが最も安く生活しやすいです。

こうした金銭面に加え、介護スタッフによる日々の支援を得ることができるため、障害者グループホームを糖尿病や慢性腎不全、人工透析で利用するというわけです。

・高齢者は老人ホームを利用

なお糖尿病や慢性腎不全、人工透析などの内臓疾患は身体障害者に分類されます。このとき、65歳未満の人で障害者グループホームを利用できます(より正確には、65歳未満で障害福祉サービスを利用したことのある人が利用対象者)。

そのため、65歳以上の人は障害者グループホームではなく、老人ホーム(高齢者施設)の利用になります。障害者グループホームようにサービス料が無料になったり、家賃補助があったりすることはありません。そのため費用は高額になりますが、高齢者は老人ホームの利用になります。

毎日の食事・栄養管理のチェック状態は重要

それでは、糖尿病や慢性腎不全の人が障害者グループホームを利用するとき、何に注意すればいいのでしょうか。このとき、最も重要なのは食事内容です。

障害者グループホームによって食事内容は大きく異なります。具体的には、以下のようになると考えましょう。

  • 手作り料理
  • 弁当で提供
  • 自ら用意

もちろん、手作りや弁当とはいっても障害者グループホームごとに大きく内容は異なります。糖尿病は当然として、腎不全の場合は「たんぱく制限、塩分制限、カリウム制限」などを考慮する必要があります。そのため、毎日の食事内容が適切かどうかの確認は必須です。

要は、栄養バランスの整った食事を提供してくれる障害者グループホームを選ばなければいけません。慢性腎不全・透析患者にとって、最も重要な障害者グループホームの要素は食事内容です。

なお、自ら食事を用意しなければいけない障害者グループホームは避けましょう。糖尿病や腎臓病を含め、これらの人が自ら食事を用意すると、多くのケースで栄養バランスが偏る傾向にあるからです。そこで、栄養バランスが取れた食事を提供してくれる障害者施設を選ぶのです。

自ら病院へ出向くといい

なお糖尿病の症状が悪化し、足を切断した人を除いて、たとえ人工透析であっても自らの意思で歩くことができます。この場合、人工透析によって週に何度も病院へ行く必要があっても、自ら医療機関へ行くといいです。

障害者グループホームでは、多くのケースで通院同行をしてくれます。ただ施設側にとって通院同行はボランティアと同じであり、週に何度も通院同行を依頼できません。そこで、透析患者は自ら医療機関へ出向くのです。

たとえ人工透析が必要でなくても、1型・2型糖尿病やIgA腎症(糸球体腎炎)などでは病院へ行く機会がそれなりに多くなります。そうしたとき、自ら病院へ行ける人は自分の意思で行くというわけです。

・インスリン注射などは通常、自ら行う

なお慢性腎不全は多くの人で寝たきりなどではありません。そのため医療行為が必要な場合、自ら行いましょう。

よくある事例としては、糖尿病でのインスリン注射です。介護スタッフは医療行為を行うことができません。そこで服薬管理は介護スタッフにしてもらうものの、インスリン注射などはあなたが実施するといいです。

就労継続支援A型などにより、日中活動を行う

なお血糖コントロール不良や人工透析によって一般企業での就労が困難であっても、障害者向けの就労サービスを利用することで腎臓病の人は働くことができます。

慢性腎不全の場合、精神障害者や知的障害者のように脳機能に異常があるわけではありません。そのため一般企業で働けなくても、就労継続支援A型(就労A)を利用することで、最低賃金が守られる形で就労できます。

1日4~6時間の短時間労働にて働くことになるのが就労継続支援A型です。障害者グループホームから就労Aへ出向くことで社会とのつながりを作ることができ、たとえ人工透析が必要であっても短時間労働なので問題なく医療機関へ出向くことができます。

障害者グループホームに入居している人は多くの場合、日中活動をします。このとき、慢性腎不全の人で一般就労が厳しい場合、就労継続支援A型を利用する人が多いです。

透析患者は障害年金2級で生活可能

なお障害者グループホームで格安生活が可能とはいっても、日々の食費や水道光熱費などの支払いは発生します。こうしたお金について、障害年金を活用しましょう。

透析患者の場合、自動的に障害年金2級になります。また糖尿病によって網膜症や足の切断などになっている場合、他の障害と組み合わせることで障害年金1級も可能です。

なお人工透析を受けていないものの、慢性腎不全である場合、寝たきりでないのであれば腎機能の度合いによって障害年金2級または3級となります。一方、糖尿病で合併症がなく、血糖コントロールが良好でない場合、障害年金3級です。

障害・症状の程度によって得られる障害年金の種類は異なります。ただ、いずれにしても障害年金を利用することで、たとえ十分に働けなくてもお金を得られるようになります。その結果、障害者グループホームで住むためのお金を出せます。

・早めの申請は重要になる

なお障害年金を得るには、初診日(初めて対象の傷病で医療機関を受診した日)を決定させる必要があります。例えば糖尿病が原因で透析患者になった場合、糖尿病を疑って初めて医療機関を受診した日が初診日です。初診日を証明できない場合、障害年金を受け取れません。

なお慢性腎不全では、多くのケースで症状がゆっくり進行していきます。このとき、初診日が10年以上も前の人はたくさんいます。そうなると初診日の証明が困難になりやすく、できるだけ早めに障害年金の手続きをしましょう。

・生活保護にて障害者施設で過ごす

なお貯金もなく、障害年金だけでは生活できない場合、生活保護を利用しても問題ありません。この場合、障害者グループホームで過ごす十分なお金を得られます。

障害者グループホーム(共同生活援助)で過ごす人の多くは生活保護受給者です。そのため糖尿病や慢性腎不全、人工透析で十分なお金がない場合、生活保護を利用しても問題ありません。

糖尿病や糸球体腎炎で共同生活援助を利用する

糖尿病で血糖コントロールが悪かったり、IgA腎症(糸球体腎炎)があったりする場合、慢性腎不全となります。症状が進行すると、人工透析が必要になってしまいます。その場合、一般企業での就労が困難です。

また日常生活でも不便を生じやすくなるため、障害者グループホーム(共同生活援助)を利用する人はたくさんいます。費用は最安値になるため、健常者と日々の行動が変わらなくても利用者は多いです。

なお一般企業での就労が難しい場合、障害者グループホームから就労継続支援A型へ通いましょう。これにより、社会とのつながりを保てるようになります。

糖尿病・慢性腎不全で症状が進行している場合、透析患者となっているなど日々の生活が不自由です。そこで、障害者グループホームを利用することで問題を解決しましょう。

【全国対応】完全無料にて優良な障害者グループホームを紹介!

家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。

障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。

ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。

そこで、当サイトでは完全無料で障害者グループホームを紹介するサービスを日本全国にて実施しています。「いますぐ入居したい」「いまの障害者グループホームから他の施設へ移りたい」「強制退去となり、新たな施設を探している」など、軽度から重度の障害者を含めてあらゆる方に対応しています。

障害者グループホームの応募ページへ→

【全国】障害者グループホーム・障害者支援施設の募集

利用者用の公式LINE

YouTubeでの障害者情報

Instagramでの障害者情報

TikTokでの障害者情報

Facebookでの障害者情報