障害者で居宅介護や重度訪問介護を依頼する場合、入浴介助を頼めます。身体介護の中でも、大変になりやすい作業が入浴です。ただ生きていく以上、入浴は清潔保持に重要な作業なので欠かすことができません。

なお中には、非常に重度であったり寝たきりであったりすることにより、通常の入浴が困難な障害者もいます。この場合、通常のお風呂を利用するのではなく訪問入浴を活用します。

家での入浴介助であっても、訪問入浴であっても、利用料金は格安です。また、世帯年収に応じて負担額の上限が設定されています。

それでは居宅介護や重度訪問介護によってお風呂に入ることを考えるとき、どのようにすればいいのでしょうか。障害者のホームヘルプによる入浴について解説していきます。

ホームヘルプで利用できる入浴介助

居宅介護や重度訪問介護では、身体介護を伴うことがあります。ホームヘルプでの身体介護には、食事や入浴、排せつに関する介助が含まれます。

軽度の知的障害者や精神障害者であれば、ホームヘルプを利用するときに身体介護は不要です。一方で身体障害者や難病患者、重度の知的障害者・精神障害者の場合、一人だけの力では入浴が難しいケースがあります。そこで、ホームヘルプで入浴介助を依頼するのです。

なお障害者用に家をリフォームしている人はいるかもしれませんが、このとき利用するのは一般的な家のお風呂になります。

そのため身体介護が必要ではあっても、寝たきりではなく、ある程度まで自分の意思で寝起きできる人が自宅での入浴介助の対象になります。

週2回の入浴があれば基本的には十分

なお自らの意思で入浴できる場合、毎日お風呂に入るのが一般的です。一方で入浴介助が必要な人について、ホームヘルプを毎日依頼する人は少ないです。そうではなく、居宅介護による入浴介助を依頼するにしても、週2回ほどになります。

障害者支援施設や老人ホームなどで入浴介助が必要な人についても、週2~3回のお風呂になるのが一般的です。そのため、週2回の入浴は普通です。

夏の場合、汗が多くなるので可能な限りお風呂に入りたいと考えるのは普通です。ただ、入浴介助によるお風呂は毎日ではなく、通常は週に2~3回になると考えましょう。

身体介護がある場合の利用料金

なお実際に入浴介助を依頼するにしても、居宅介護や重度訪問介護でお風呂のみを依頼することはなく、その他の内容も依頼することになります。こうしたホームヘルプは身体介助だけでなく、家事援助も含まれます。

入浴介助に加えて、ホームヘルパーによるさまざまな支援が含まれるわけですが、利用料金は格安になります。障害福祉サービスでは、障害者の利用負担は1割です。

例えば身体介護で1.5~2時間ほど利用する場合、自己負担は600~800円ほどになります。さらに、世帯年収に応じて以下のように月の負担上限額が設定されています。

状態負担上限額
生活保護0円
住民税の非課税世帯0円
世帯年収670万円以下9,300円
世帯年収670万円超37,200円

いずれにしても、ホームヘルプで入浴介助を依頼するときに費用が高額になりすぎる心配をする必要はありません。

通常の入浴が困難な場合、訪問入浴を併用

ただ居宅介護や重度訪問介護を利用している人について、歩行困難など重度の身体障害者であるため、通常のお風呂では入浴が困難な人がいます。少なくとも、この場合は一般家庭に存在するお風呂の設備では対応できません。

このとき障害者支援施設など、重度障害者用の施設であれば、以下のような設備のお風呂になります。

ただ、障害者の居宅にこうした設備のお風呂を作るのは現実的ではありません。そこで通常の入浴ができない場合、居宅介護や重度訪問介護に加えて、訪問入浴を併用します。つまり、入浴するためだけに専門業者へ依頼するのです。

訪問入浴を依頼することで、「専用の浴槽を保有する業者」が障害者の自宅へ出向きます。その後、入浴サービスが開始されることになります。

訪問入浴の利用回数は自治体が決める

障害者が訪問入浴を併用するとき、どれだけの利用回数になっているのかは自治体ごとに異なります。そこで、あなたが住んでいる自治体で確認しましょう。

例えば、以下は神奈川県川崎市での訪問入浴に関する内容です。

このように川崎市では重度の身体障害者または知的障害者が対象です。また、月6回(または月8回)まで訪問入浴を依頼できます。

それに対して横浜市であれば、週2回(または週3回)の依頼が可能です。

同じ県であっても、自治体が違えば訪問入浴を利用できる回数や内容が異なります。

自治体によって異なる訪問入浴の料金

なお自治体によって訪問入浴の利用回数が異なるというのは、自治体ごとに訪問入浴の料金が違うことを意味しています。

例えば一回400円ほどで利用できる自治体があれば、一回1300円ほどの自己負担となる自治体もあります。これについては、いくらの金額になるのかあなたが住んでいる自治体に確認しましょう。

このとき、住民税の非課税世帯や生活保護などの低所得者については、月の負担上限額がゼロになります。そのため、低所得者はお金について心配する必要はありません。

重度障害者の場合、実家に住んでいる人を除いて、低所得者が多いです。この場合、居宅介護や重度訪問介護に加えて、訪問入浴についても無料となります。

・65歳未満であれば利用できる

なお障害者向けの訪問入浴について、未成年であっても利用できます。自治体によって年齢の判断は異なるものの、ホームヘルプは18歳未満の障害児であっても利用できるのです。

一方で65歳以上の場合、介護保険サービスが優先されるため、障害者向けのホームヘルプや訪問入浴は利用できません。その代わり、高齢者向けの入浴サービスを利用しましょう。

ホームヘルプによってお風呂へ入れる

知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者の場合、一人だけの力では生活が成り立ちにくい人がいます。この場合、居宅介護や重度訪問介護による身体介護によって食事や入浴、排せつに関する援助が可能です。

ある程度まで動ける場合、ホームヘルパーによって自宅にて入浴介助が可能です。毎日の入浴ではなくても、週2回ほどお風呂に入ることができれば十分です。

一方で寝たきりを含め、重度の障害者で通常の入浴が困難な場合、訪問入浴を併用することになります。自治体によって依頼できる回数や自己負担は異なるものの、訪問入浴によって定期的なお風呂が可能になります。

障害者向けの仕組みを利用すれば、入浴の手伝いをしてくれます。入浴は体の清潔保持で重要であるため、これら入浴介助や訪問入浴を活用することで積極的にお風呂に入りましょう。