知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者が共同生活を送る施設にグループホームがあります。こうした施設で生活をするとき、人によっては車いすを必要とすることがあります。また、すべての人でベッドを活用します。

在宅(自宅)であれば、介護保険による福祉用具レンタルを利用できます。一方でグループホームに入居すると、車いすやベッドなどの福祉用具レンタルを利用できなくなります。

そのため、こうした福祉用具を利用したい場合は自費になります。つまり、自分で用意しなければいけません。ただ多くの場合、グループホーム側が用意しています。しかし場合によっては、購入が必要になるケースもあります。

それでは、なぜ介護保険の福祉用具レンタルを利用できないのでしょうか。グループホームの利用者でこれらの福祉用具が必要になったときの考え方を解説していきます。

福祉用具レンタルなど、介護保険の在宅介護サービスは利用できない

在宅(自宅)で介護保険を利用する場合、福祉用具レンタルを利用できます。このとき、専用の車いすやベッドのレンタルが可能です。1割負担であるため、非常に安い金額でのレンタルが可能であり、在宅介護であれば多くの人が利用しています。

一方、グループホームではどうかというと、知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者がグループホームへ入所すると、ほかの介護サービスを利用できなくなります。つまり、車いすやベッドなどの福祉用具は対象外となります。

生活保護や住民税非課税の人はグループホームを利用するときの介護サービスが無料です。ただ、以下の費用は実費になります。

  • 賃料
  • 管理費
  • 食費
  • 水道光熱費
  • おむつ・パッド代

これに加えて、その他の福祉用具についても実費となるのです。

グループホームで車いすやベッドは自費負担となる

それでは、なぜグループホームでは介護保険の在宅介護サービスを利用できないのでしょうか。グループホームは人が住む場所ではあるものの、自宅ではありません。

グループホームは在宅サービスの提供施設ではあるものの、居室やリビング、浴槽など、障害者や認知症患者が生活するうえで必要なものはすべてそろっているという前提になっています。そのため、車いすやベッドなどの福祉用具レンタルを利用できないのです。

障害者で介護保険の福祉用具レンタルを利用している人は多いです。こうした人がグループホームへ入所する場合、レンタルしていた福祉用具はすべて返却しなければいけないと理解しましょう。

なお厳密にいうと、グループホームへ入所しても車いすやベッドをそのまま利用することは可能です。ただこの場合、100%自費でのレンタルになります。完全自腹になるため、レンタルはできるものの、実際のところ利用する人はほとんどいません。

施設によって用具の備え付けが異なる

それでは、知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者は車いすやベッドなどの福祉用具をすべて自分で用意しなければいけないのかというと、そういうことはありません。通常、グループホームではこうした福祉用具がすでに備わっています。

例えば以下は、実際のグループホームの様子です。

このように見た目は普通の部屋になりますが、ひとまずベッドは既に備え付けになっています。特殊な介護用ベッドが必要な場合、プラスでの購入が必要になるものの、一般的なベッドであれば最初から備わっているケースがほとんどです。

また車いすについても、必要な場合は施設用の車いすをグループホーム側が無料で貸し出してくれるのが普通です。

グループホームの利用者で車いすが必要になるケースはよくあります。そのため、施設側がすでに購入している車いすを利用させてもらうのです。

ただグループホームによって「部屋が家具付きかどうか」「車いすの貸し出しが可能か」などの対応は異なります。そのため、事前に確認する必要があります。

車いすやベッドはものすごく高額なわけではない

それでは、施設が用意している車いすでは不十分であり、障害者に合った車いすが必要な場合はどうすればいいのでしょうか。この場合、自ら購入して用意しなければいけません。これは、特殊な介護用ベッドも同様です。

なお車いすや介護用ベッドは通販でも販売されています。そのため、高額すぎる商品を選ばないのであれば、ものすごく高額なわけではありません。例えば一般的な車いすであれば、2万円ほどあれば購入できます。

これは、介護用ベッドも同様です。高い商品でなくても問題ない場合、3~4万円ほどで購入できます。

通常、これらの福祉用具は何度も購入せず、一度買えばずっと使い続けることになります。そのため自費で購入することになっても大きな負担にはなりません。

グループホームでは福祉用具レンタルを利用できなくなりますが、障害者本人(または家族)が車いす代やベッド代を自費で払わなければいけないとはいっても、金銭面でそこまで不安に感じる必要はありません。

必要なものを事前に確認するべき

なお車いすやベッドに限らず、知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者であれば、人によってはほかにも必要な福祉用具が存在します。そのため「車いすの無料貸し出しは可能か」「ベッドは備え付けがあるのか」に加えて、その他の状況も確認しましょう。

また、入所に当たり必要なものを施設側に確認するのも重要です。

ただ障害者や認知症患者がグループホームを利用するとき、規則正しい生活を送ることができれば、それで十分です。そのため、必要以上のものは購入しなくてもいいです。例えば以下は、障害者グループホームで生活をしている方の一室です。

このように非常にシンプルです。いずれにしても在宅(自宅)のときに利用可能な介護保険の福祉用具レンタルは利用できなくなるため、グループホームを利用するときは施設側に必要なものを確認し、購入するにしても必要最低限に抑えましょう。

グループホームで福祉用具は利用者負担となる

在宅で利用できる福祉用具レンタルは1割負担であるため、非常に安く便利です。ただグループホームでは「すでに備わっている」という前提となっているため、その他の介護保険を利用することはできず、すべて利用者の自費負担となります。

ただ実際には、施設側で車いすの無料貸与が可能になっているケースが多いです。また、多くの場合でベッドは備え付けになっています。ただ施設によって対応は異なるため、事前に確認しましょう。

なお特殊な福祉用具が必要な場合、自費にて購入しなければいけません。ただ高額すぎる福祉用具でなければ、そこまで大きな負担ではありません。

知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者にとって、同じ境遇の人たちが共同生活を送れるグループホームでは、自立した生活を送れるようになります。また親族の負担も大幅に軽減されます。ただ自宅とは異なり福祉用具レンタルが全額自費になるため、事前に施設側と必要なものを話し合うといいです。

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