知的障害者や精神障害者、認知症患者で判断能力が低下している場合、第三者による支援があると優れます。こうした支援に日常生活自立支援事業があります。

実際に日常生活自立支援事業を利用するとき、どのような流れになるのでしょうか。契約するためのステップを知らなければ利用方法がわかりません。また契約までの時間や期間について学ぶのも重要です。

他には、どこかの段階でサービスを辞めたいと考える人もいるでしょう。そうしたとき、契約の解約方法を知っておくといいです。

それでは、日常生活自立支援事業を開始したり辞めたりするとき、どのような流れになるのでしょうか。日常生活自立支援事業の利用の流れを解説していきます。

利用開始の方法と利用できない人

障害者や認知症患者の代わりに金銭管理や書類管理を代行できるサービスが日常生活自立支援事業です。似た内容に成年後見制度があるものの、成年後見人を選定すると非常に高額な費用が毎月必要になり、デメリットが大きいです。そこで、日常生活自立支援事業を利用するのです。

成年後見人を利用する場合、弁護士や司法書士が相談人であり、裁判所へ申し込みをします。一方、日常生活自立支援事業では社会福祉協議会が相談窓口であり、同じく社会福祉協議会へ申し込みをすることになります。

制度日常生活自立支援事業成年後見制度
相談窓口社会福祉協議会弁護士・司法書士など
申込場所社会福祉協議会家庭裁判所
管轄厚生労働省(社会福祉法)法務省(民法)
費用安い高い
解約可能不可

社会福祉協議会は日本全国にたくさんあります。地域ごとに社会福祉協議会が存在するため、あなたが住んでいる地域の社会福祉協議会に相談しましょう。「社会福祉協議会 地域名」で検索すれば、検索結果に近隣の社会福祉協議会が出てくるため、そこへ出向いて相談するのです。

例えば以下は、横浜市神奈川区の社会福祉協議会のサイトであり、ここに記されている事務所へ出向きましょう。

実際に相談した後、専門員が利用者を訪問することになります。なお、利用にあたって必要なのは本人の意思です。本人の契約能力が必要になり、サービス内容を理解している必要があります。

「判断能力のない人のためのサービスにも関わらず、本人の契約能力が必要」というのは明らかに矛盾しています。ただひとまず、建前上は本人の契約能力が必要というわけです。

そのため意思疎通がほぼ無理な重度の知的障害者や精神障害者、認知症患者では日常生活自立支援事業を利用できません。どちらかというと症状が軽度であり、ある程度の意思疎通はできるものの、判断能力が劣る人が利用対象者になります。

支援計画がまとめられ、合意・契約締結となる

実際に専門員による訪問面談があり、本人の意思を確認した後、援助する内容を支援計画にまとめられます。このとき、支援内容は人によってバラバラです。

  • 施設や公共料金の支払いを代行する
  • 月に一回ではなく、月四回に分けてお金を渡すことで浪費を防止させる
  • 預金通帳や証書などの重要書類を貸金庫にて保管する
  • 生活保護の受給申請サポートを行う
  • 精神障害のヘルパー利用を促す

日常生活自立支援事業によってサポートできる内容の範囲にて、その人ごとに支援内容が作られることになります。こうした内容に本人が合意した場合、援助が開始されます。

契約期間は特になく、入院中やグループホームなどの施設利用者も利用可能

実際の支援は生活支援員が行うことになりますが、特に決まった契約期間はありません。もちろん、契約書では利用期間が定められています。ただ、こうした契約は期限が切れたら自動更新となるため、実質的に定まった契約期間は特にないのです。

このとき、人によっては入院中であったり、グループホームなどの施設へ入所していたりします。こうした障害者や認知症患者が施設を利用するのは普通であり、入院中や施設利用者であっても問題なく日常生活自立支援事業を利用できます。

在宅だけでなく、病院や施設を利用している人であっても利用できるのが日常生活自立支援事業の特徴です。

前述の通り、契約内容をまったく理解できない重度の知的障害者や精神障害者、認知症患者はこの制度を利用できません。ただ契約内容を理解できる場合、入院中やグループホームの施設利用など、住んでいる場所に関係なく制度を活用できます。

相談・申請から利用開始まで時間がかかる

利用条件は「本人が契約内容を理解できるかどうか」であり、在宅に関係なく利用できる日常生活自立支援事業ですが、デメリットとして相談・申請から実際の利用開始まで時間がかかることがあげられます。

一般的には、相談・申請をして利用開始までに2~6ヵ月ほどかかります。前述の通り専門員が訪問し、本人の状況を確認しなければいけません。また、契約内容を審査する契約締結審査会の開催時期に応じて、さらに時間を要することもあります。

ほかには、契約準備を進めていく中で入院してしまうこともあります。この場合、本人の環境が大きく変化するので契約どころではなくなります。

また契約者は家族ではなく本人です。介護福祉サービスを必要としているのは本人ではなく家族であるものの、本人が拒否すれば契約できません。そのため、本人と相談員の信頼関係構築まで時間がかかることもあります。

相談・申請をして専門員が訪問し、その内容に同意するだけなのですぐに契約できるように思えてしまいます。ただ実際には、ある程度の時間がかかっているのが現状です。

利用を辞めたいときの解約方法

それでは、日常生活自立支援事業を辞めたい場合はどのようにすればいいのでしょうか。方法は簡単であり、社会福祉協議会へ解約したいと相談すればいいです。

成年後見制度については、途中解約ができません。利用者が死亡するまで成年後見制度が続きます。一方で日常生活自立支援事業については、途中解約が可能です。成年後見制度とは違い、途中で辞められるのは優れています。

参考までに、日常生活自立支援事業の解約理由としては、本人の死亡以外の理由だと以下がメインです。

  • 障害者支援施設やグループホームなどへの施設入所
  • 成年後見人を選任した
  • その他、本人の希望

在宅で過ごしているときとは異なり、施設では専門の介護職員が24時間体制で面倒を見てくれるようになります。こうした施設では、知的障害者や精神障害者などに対して、金銭管理の指導をすることも可能です。

そのため障害者や認知症患者が自宅で過ごしているときに比べると、どうしても日常生活自立支援事業の重要性は落ちます。参考までに、以下は障害者グループホームの様子です。

また成年後見人を選定する場合、本人に代わって成年後見人があらゆる金銭管理や契約の代行をすることができます。そのため、日常生活自立支援事業を利用する意味は少なくなります。成年後見人は多くが弁護士や司法書士などの専門家が選ばれることになり、彼らが管理や契約を代行するのです。

なお稀ではあるものの、親族が成年後見人に選ばれるケースもあります。このとき親族後見人が障害者・認知症患者の居住地から遠くに住んでいる場合、「現金を本人に渡す」などが難しくなります。この場合、例外的に日常生活自立支援事業と成年後見制度を併用することがあります。

日常生活自立支援事業の利用の流れや利用条件を学ぶ

実際に日常生活自立支援事業を利用するにしても、事前に流れや利用条件を知っておく必要があります。日常生活自立支援事業は社会福祉協議会が相談窓口であり、申込場所も社会福祉協議会です。そこで、あなたが住んでいる地域の社会福祉協議会へ出向きましょう。

実際に相談・申し込みをする場合、専門員による訪問面談があり、これによって本人の支援計画を立てられます。その後、同意すれば契約となります。

ただ「重度の知的障害者や精神障害者、認知症患者」など、契約を理解できない場合は利用できません。しかし症状がまだ軽度であり、契約内容を理解できる場合、入院中の人やグループホームなどの施設利用者であっても日常生活自立支援事業へ申し込めます。

また成年後見制度とは異なり、自由に解約できるのも日常生活自立支援事業の特徴です。日常生活自立支援事業は使い勝手の良い制度であるため、必要であれば利用しましょう。

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