障害者グループホームを利用する人の中には、摂食障害を有する人がいます。また摂食障害が原因で他の精神疾患(うつ病や統合失調症など)を発症し、働けなくなる場合があります。

そうした場合、一人での生活が困難になります。摂食障害だけであれば一般企業で働けるものの、症状の重い精神障害者では労働が困難になるのです。

こうした状況では、障害者グループホームを利用することで生活環境を整え、症状の改善を図ることが可能です。そうして、最終的には社会復帰を目指していくのです。そこで、摂食障害でどのように障害者グループホームを利用すればいいのか解説していきます。

障害者グループホームで立て直しを図る

拒食症や過食症などが摂食障害であり、精神疾患の一つとして考えられています。摂食障害を単独で発症している場合、本人は困難を抱えつつも、それでも一般企業で継続して働くのは可能です。

ただ中には、摂食障害を起点としてうつ病や統合失調症など、より症状の重い精神疾患を発症してしまっている人がいます。この場合は十分に働くことができず、低所得者に陥ってしまいます。

そうしたとき、何の対策もせずに生活していると精神障害者からの回復は遅くなります。そこで障害者グループホーム(共同生活援助)を利用することにより、介護スタッフによる助けを得ながら生活し、症状の立て直しを図るのが賢明です。

実際のところ、摂食障害の症状を止めるだけであれば、そこまで時間がかからないケースがよくあります。ただ元の環境に戻ると、精神的な負担によって再び症状が表れてしまいます。そこで障害者グループホームでの生活を通して、支援を得ながら心を成長させていき、将来の社会復帰に備えるのです。

まずは環境を変えることで症状を落ち着かせ、精神疾患の治療に専念します。同時に、摂食障害を再発させないように、障害者グループホームでの規則正しい生活や日中活動を通して、日々の生活を送れるようにするのです。

ちなみに低所得者の場合、障害者グループホームのサービス料は無料です。また国や自治体から家賃補助があります。さらには、シェアハウス形式なので水道光熱費は最安値となり、インターネットが無料で付いているのも普通です。

そのため支出を抑えるという面でも、低所得者にとって障害者グループホームの利用は優れます。障害者グループホームは格安生活の場でもあるのです。

一般企業でフルタイム勤務でない人の利用が適切

なお障害者グループホーム(共同生活援助)で格安生活が可能というのは、あくまでも住民税の非課税世帯や生活保護に限られます。低所得者のみ、障害者グループホームにて最安値での生活が可能になります。

障害者グループホームを含め、障害福祉サービスを利用するとき、通常はサービス料が発生します。サービス料には負担上限額があり、以下のようになっています。

状態負担上限額
生活保護0円
住民税の非課税世帯0円
課税世帯37,200円

このように、課税世帯では月37,200円のサービス料が発生します。また課税世帯の場合、国からの家賃補助もありません。そのため、一般賃貸に住むよりも費用が高くなってしまいます。

障害者が働くとき、障害者控除を利用できるので健常者よりも住民税の非課税世帯になるハードルが低いです。ただそれでも、一般企業でフルタイム勤務をしている場合、住民税の非課税世帯ではなくなります。この場合、障害者グループホームに住むと費用が高くなります。

こうした事情があるため、摂食障害(拒食症・過食症)で障害者グループホームに住むときは「低所得者かどうか」を基準に考えましょう。住民税の非課税世帯や生活保護であれば、将来の社会復帰を目指して障害者グループホームの利用が候補になります。

障害年金や生活保護で生活可能

なお障害者グループホームで格安生活が可能とはいっても、食費や水道光熱費、その他の雑費などの実費が発生します。こうしたお金を支払う必要があるため、どのようにすればいいのか学ばなければいけません。

多くの場合、障害者グループホームに入居する人は障害年金を受け取っています。摂食障害などの神経症の場合、拒食症・過食症の単独では障害年金の審査に落ちます。一方でうつ病・双極性障害や統合失調症なども発症している場合、障害年金の対象です。

十分に働けないほど症状が重い場合、高確率でうつ病や統合失調症などを併発していると思います。そこで、こうした精神障害を元に障害年金を得ることで、障害者グループホームに住むためのお金を得ましょう。

また中には、貯金を含めた資産がまったくない人もいます。この場合、生活保護を利用しましょう。実際のところ、障害者グループホームに住む人の大多数は生活保護受給者です。

なお精神障害者の場合、生活保護受給者は障害者加算を得られる人が多いです。つまり、通常の生活保護費に加えて加算があります。

摂食障害によって精神障害者になってしまい、働くのが難しくても、公的制度を利用すれば障害者グループホーム(共同生活援助)で生活可能です。

日中活動は精神科デイケアなどを利用

実際に障害者グループホームで生活をするとき、多くの人が日中活動をします。日中活動の内容は人によってさまざまですが、摂食障害(拒食症・過食症)の場合、最初は精神科デイケアなどの活用を考えてもいいです。

うつ病や統合失調症などを併発し、働けないほどの精神障害者であれば、すべての人で自立支援医療制度(精神通院)によって医療費が1割負担になります。また住民税の非課税世帯であれば、月の負担上限額によって、支払いは実際のところほぼありません。具体的には、以下のようになっています。

所得区分所得の状況月の負担上限額
生活保護生活保護受給者0円
低所得1住民税非課税(所得80万円以下)2500円
低所得2住民税非課税(所得80万円超)5000円

そのため摂食障害で低所得の場合、精神科病院・クリニックへ通うことでカウンセリングを受けたり、精神科デイケアを利用したりするのをためらう必要はありません。

また高頻度での精神科病院・クリニックのケアが不要な場合、就労継続支援A型・B型を活用するといいです。症状の重さや本人のやりたい仕事内容によって利用する作業所は異なりますが、作業所へ出向くことで仕事をするのです。

実際のところ、精神疾患の回復には数年の時間がかかります。そこで、障害者グループホームにて規則正しい生活を送り、さらには日中活動を通して症状の回復を図りましょう。

余裕が出れば一般就労を考える

なお摂食障害であれば、たとえ他の精神疾患を併発していたとしても、将来は社会復帰を目指すのが一般的です。障害者施設を利用して摂食障害を改善させるとき、通常は1年半以上の利用が適切になりますが、2~3年ほどの期間を経て一般企業で働くことを考えるのは普通です。

そこで精神科デイケアや就労継続支援A型・B型を通して余裕が出たのであれば、就労移行支援を利用することで、一般企業への就職を目指しましょう。正社員やアルバイト、契約社員を含めて、就労移行支援がサポートしてくれます。

また実際に就職後、障害者グループホームから一般企業へ出社してもいいです。実際のところ、そうした障害者はたくさんいます。

フルタイム勤務であっても、一般企業で働き始めた1年目(場合によっては2年目も含む)は住民税の非課税世帯です。そのため、継続して格安生活が可能です。

課税世帯になると障害者グループホームの利用料が高くなるため、賃貸マンション・アパートを契約して一人暮らしをするのが優れます。ただ、課税世帯になるまでは一般企業で就職後も障害者グループホームでの格安生活が可能になります。

拒食症・過食症で障害者施設に住む

一般企業で働ける場合、たとえ摂食障害であっても障害者グループホーム(共同生活援助)を利用する意味は薄いです。ただうつ病や統合失調症など、他の精神疾患も併発しており、働くのが困難なのであれば障害者グループホームの利用は優れます。

こうした精神障害者について、環境を変えることで規則正しい生活を送り、介護スタッフによる援助のもとで立ち直るのは重要です。このときの費用は格安であり、たとえお金がなくても障害年金などによって生活できます。

なお日中活動としては、精神科デイケアや就労継続支援A型・B型を活用しましょう。その後、余裕が出れば就労移行支援の利用によって企業就職を目指します。

摂食障害で症状が重く、他の精神疾患を併発している場合、障害者グループホーム(共同生活援助)の利用が有効です。そこで低所得の精神障害者なのであれば、障害者グループホームを利用することで環境を変え、症状の立て直しを図りましょう。

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家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。

障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。

ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。

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