障害福祉サービスにはさまざまな種類があり、生活介護(デイサービス)や療養介護があります。両方とも、主に昼間に提供される障害者向けのサービスです。

両方とも重度の障害者向けサービスではありますが、療養介護ではより重度の人で利用できるようになっています。そのため、利用の対象者は異なります。また生活介護は通所となりますが、療養介護は入院となります。

それでは障害者にとって、生活介護と療養介護の違いは何があるのでしょうか。生活介護と療養介護の違いを解説していきます。

重度の障害者向けサービス

障害の程度が重度の場合、より多くの障害福祉サービスを受けることができます。そうした重度向けのサービスに生活介護と療養介護があります。

障害福祉サービスを利用するとき、障害支援区分があります。区分は1~6まであり、数字が大きいほど重度を表します。このとき、区分によって以下のように利用できる障害福祉サービスが異なります。

生活介護の場合、区分3以上(50歳以上は区分2以上)で利用できます。それに対して、療養介護では区分5以上での利用になっています。

また療養介護の場合、常に医療を必要とする人が対象になります。そのため、非常に重度の障害者のみ療養介護の対象になります。

生活介護はデイサービスを提供する

このとき、成人の障害者に対してデイサービスを提供するのが生活介護です。障害者の生活能力の向上を目指して、昼間にデイサービスが行われるのです。洗濯やそうじなどを学んだり、創作活動をしたりするのが生活介護です。

デイサービスを利用する場合、生活介護を提供している施設へ通うことになります。いま住んでいる場所(自宅や障害者グループホームなど)まで送迎があるため、送迎車に乗って通所施設まで出向くのです。

一般的には10:00などに通所し、15:00~16:00に帰宅します。こうして、昼間に施設で障害者が過ごします。

療養介護は病院にて生活する

それに対して、より重度の障害者が療養介護を利用します。療養介護の場合、利用の条件として区分5以上だけでは不十分です。以下のように、常に医療を必要とする人が対象になります。

  • ALSなど、人工呼吸器が必要な区分6の人
  • 筋ジストロフィーまたは重症心身障害者で区分5以上

また療養介護を利用する場合、通いではありません。病院へ入院することになります。いずれにしても、病院へ長期入院している人に対して行われる障害福祉サービスが療養介護です。

このように生活介護の施設への通いなのか、それとも病院生活でのサービス提供なのかという大きな違いがあります。

どこかで退院&療養介護の打ち切りは必要

なお事業所の数でいうと、療養介護は施設数が非常に少ないです。本来、病院は急な病気やケガで入院する施設です。容体が安定しており、慢性的な状態の障害者が利用する場所ではありません。そのため、療養介護を実施している医療機関は多くありません。

例えば生活介護では1万以上の事業所があります。それに対して、療養介護の事業所は300以下です。また病院へ入院している人が療養介護の対象となるため、どこかの時点で病院を退院するのが一般的です。

そのため、ずっと療養介護を利用するのは現実的ではありません。病院は死ぬまで住み続けるための場所ではないからです。

退院後はデイサービスをメインに利用する

そのため障害者について、退院後は目的に合わせて以下の障害福祉サービスを利用するのが一般的です。

  • 昼間に通所したい:生活介護
  • 障害者施設に住みたい:障害者グループホーム

生活介護を提供する事業所では看護師が常駐しているため、医療的ケアが必要であっても問題なく対応できます。重症心身障害者で生活介護を利用している人は多いため、通所であれば生活介護であっても問題なく対応できます。

また家族と離れて障害者が暮らしたい場合、療養介護ではなくても、障害者グループホーム(共同生活援助)を利用できます。看護師と提携している施設であれば、障害者グループホームであっても医療の提供が可能です。なお、障害者グループホームと生活介護を併用するのは問題ありません。

生活介護と療養介護は大きく異なる

障害福祉サービスを利用するとき、重度の障害者では生活介護(デイサービス)と療養介護の違いを気にする人は多いです。

生活介護と療養介護について、両方とも医療的ケアに対応しているため、重症心身障害者であっても利用できます。ただ対象者は異なり、生活介護では区分3以上で利用できるものの、療養介護は常に医療が必要な区分5以上の人で利用できます。

なお療養介護について、病院に長期入院している人が利用対象です。そのため退院して療養介護を終わらせたあとは、家から通所したいのであれば生活介護、家族と離れて暮らしたいなら障害者グループホームなどの利用を検討しましょう。

障害福祉サービスの種類や内容を見分けることにより、どのようなサービスを活用すればいいのかわかります。生活介護と療養介護について、こうした違いがあることを理解しましょう。

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