それまで健康な人であっても、がんを発症するリスクがすべての人で存在します。がんを発症して症状が進行すると、それに伴って症状が悪化し、さらには抗がん剤による影響で日常生活が困難になります。

またがんによる臓器摘出により、後遺症が残る人もいます。これらがんによる影響によって日常生活や仕事に支障が出ている場合、障害年金の対象になります。がんであっても、問題なく障害年金を受給できるのです。

それでは、どのような人であればがんによって障害年金を受給できるのでしょうか。人によって状況は異なりますが、それなりに症状が進行していたり、臓器摘出をしていたりする場合、障害年金へ申請できます。

医師であっても、がんでは障害年金を受給できないと考えている人は多いですが、実際には違います。そこでがん患者が障害年金を受給する認定基準や考え方について解説していきます。

がんによる影響や抗がん剤による副作用で受給可能

がんにはさまざまな種類があります。大腸がん、乳がん、子宮がん、肺がん、胃がん、肝がん、食道がん、白血病(血液がん)などです。これらのがんについて、すべてのケースで障害年金の対象になります。

がんの初期では、特に症状がなく健常者と同じです。ただ症状が進行したり、抗がん剤による治療を開始したりすると、その後の転移や再発を含めて、多くの人で倦怠感や頭痛、吐き気、足のしびれなどを生じるようになります。また、気力の低下や不安、不眠などの精神症状も表れます。

こうした内部疾患によって日常生活が困難になっている場合、がんに限らず障害年金を受給できます。医師で「がんを含めた内部疾患で障害年金は受給できない」と勘違いしている人は多いですが、実際には何も問題なく障害年金への申請が可能です。

・65歳以上は関係なく、若い人が対象

なおすべての人で障害年金を利用できるわけではなく、初診日(がんに関して初めて医療機関を受診した日)が65歳未満である必要があります。高齢者でもがんを発症しますが、初診日が65歳以上の場合は障害年金の対象外です。

がんで障害年金を受け取るとき、65歳以上では関係なく、若い人が対象になると考えましょう。

がんによる障害年金の認定基準

それでは、がんによる障害年金の認定基準はどのようになっているのでしょうか。がんを発症しても、多くの人で健常者と同様の生活を送れるものの、症状の進行や治療の過程で頭痛や倦怠感、精神症状に悩む場合、障害の程度に応じて障害年金の等級が決定されます。

がんによる障害年金の認定基準は以下のようになっています。

等級状態
1級終日就床を強いられ、活動の範囲がベッド周辺に限られる
2級日中の50%以上は就床しているものの、自力では屋外への外出などがほぼ不可能
衰弱のため、歩行や身の回りは可能だが介助が必要であり、軽労働は不可
3級著しい全身倦怠により、歩行や身の回りは可能だが介助が必要であり、軽労働は不可
肉体労働は制限を受けるが、歩行・軽労働・軽い家事・事務などはできる

障害年金1級はほぼ寝たきりの状態を指します。また2級については、外出がほぼ困難だったり、就労ができないほどの状態だったりする人が対象です。3級については、労働は可能であるものの全身倦怠感や吐き気、気力の低下などによって就労に制限がある状態となります。

こうした障害について、がんによる直接的な影響だけでなく、抗がん剤による副作用であっても認定基準の対象になります。

手術による後遺症も障害年金受給の基準に該当

またがんを発症することにより、がんの部分を手術によって切除するのは普通です。ただ臓器摘出や切除により、後遺症を抱えるようになるのです。例えば、臓器摘出や切除によって以下のような状態になります。

  • 肺がん:呼吸器障害
  • 大腸がん、膀胱がん:人工肛門造設、尿路変更術、新膀胱
  • 咽頭がん:言語障害
  • 舌がん:そしゃく・嚥下機能障害、言語障害

これらがん手術に伴う後遺症についても、身体障害者として障害者手帳を取得できるだけでなく、障害年金の対象にもなります。手術によってがんが完治したとしても、これらの障害が残る場合は障害年金へ申請しなければいけません。

障害によって障害年金支給の申請時期が異なる

なお通常、障害年金を受給できるのは初診日から1年6か月が経過した時点からとなります。この時点を障害認定日といいます。障害認定日より、がん患者は障害年金へ申請して問題ありません。

なお手術をした場合、基本的にはそれ以上、症状が改善することはありません。臓器が勝手に再生することはないからです。そのため以下のように、場合によっては初診日から1年6か月が経過しなくても障害認定日として障害年金へ申請できるケースがあります。

状態障害認定日
人工肛門造設、尿路変更術造設日から6か月経過
新膀胱造設日
咽頭全摘出摘出した日
在宅酸素療法療法開始日

がんの種類や手術の内容によって、障害年金へ申請できる日は異なります。

死亡後の遺族年金を考え、障害年金の申請は重要

なおがん患者にとって、障害年金の申請は非常に重要です。がんはすぐに死ぬ病気ではなく、転移や再発をするにしても、初診日からそれなりの年月が経過した後に死亡するケースがよくあるからです。

65歳未満でがんを発症する場合、障害年金を受給できますが、同時に遺族年金も考えなければいけません。初診日に厚生年金に加入している人の場合、障害厚生年金を受給でき、障害厚生年金を受け取っている人が死亡した場合は遺族年金の対象になります。

がんの初診日に会社員・公務員であり、厚生年金に加入している人は非常にたくさんいます。こういう人にとって障害年金を受給するというのは、「がんで死亡した後に遺族年金によって家族を守る」ことにもつながるのです。

なお「死亡した受給者の障害厚生年金の4分の3」が遺族年金の受給額になります。それなりに高額なお金であるため、いずれにしてもがん患者にとって障害年金は重要です。

初診日の証明や診断書の入手を行う

そこで、がん患者が障害年金へ申請する場合は初診日の証明書(受診状況等証明書)や医師の診断書を入手しましょう。これらは障害年金の申請で必須です。

このとき場合によっては、がんの診断日ではなく、因果関係のある病気で受診した日が初診日であるケースもあります。例えば肝炎で初めて医療機関を受診し、その後に肝がんへと発展した場合、肝炎で初めて医療機関を受診した日が初診日です。肝炎と肝がんは明らかな因果関係があるからです。

なお、いまの病気(がん)と初診日の病名が違うのは問題ありません。

初診日が確定しないと障害年金の受け取りはできません。そこで、最初に受診した病院・クリニックにて受診状況等証明書を取得しましょう。それに加えて、現在の状況について医師に診断書の作成を依頼するといいです。

・転移についても最初に受診した医療機関が重要

なお、転移についても「最初に発症したがん(または因果関係のある病気)」の受診日が初診日になります。転移を含め、障害の元となった最初の病気・症状で受診した病院にて初診日を確定してもらいましょう。

・再発の場合、再発日が初診日

なお場合によっては、一度はがんが治癒したものの、数年後に再発することがあります。この場合、再発日が初診日になります。病気が一度は治ったことで、別の病気として考えるのです。

がんによる症状や副作用、手術で障害年金を受給する

転移・再発やステージ4(末期がん)を含めて、症状が既に進行しているがんであれば、障害年金1級・2級・3級となります。障害年金はあらゆる病気が含まれ、がんであっても特に問題ありません。

障害年金の受給対象はがんによる症状だけでなく、抗がん剤治療による副作用や手術による後遺症も含まれます。ステージ4など末期がん患者は身体障害者に該当するため、初診日が65歳未満の場合は障害年金を活用しましょう。

また、障害年金の利用は遺族年金として残された家族を救う手段にもなります。特に障害年金が必要なほど転移が進んでおり、ステージ4などの末期がんでは、本人の死亡後に障害年金が遺族年金に変わることで活きてきます。

がん患者にとって障害年金は重要です。がんによって日々の生活に支障が出ていたり、手術によって身体障害者になったりした場合、条件・要件を満たしている人は障害年金を利用しましょう。

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