アルコール依存症や薬物依存症などの回復施設としてダルクが知られています。このような薬物更生施設を活用することで、効果的に精神障害者の状態から脱せるようになります。
ダルクで行われる治療法としては、ミーティングがメインになります。グループセラピーにより、依存症の状態から回復させるのです。また薬物更生施設で過ごすとき、金銭管理を含めたルールを守らなければいけません。
それでは、薬物更生施設では何をするのでしょうか。ダルクでの治療法や1日の流れについて解説していきます。
もくじ
ダルクで何をする?主な治療法はグループセラピー
薬物依存症では、脳の状態が変化しています。また依存症の場合、再犯率が非常に高いと知られています。そのため、誰か他の人の助けなしに依存症から脱するのは非常に難しいです。そこで、依存症に特化した薬物更生施設としてダルクが活用されます。
すべての薬物更生施設について、グループセラピーが実施されます。ダルクプログラムにおいて、グループセラピーによるミーティングの実施はアルコール依存症や薬物依存症に対して効果的であるとされています。
ミーティングでは、自分の体験を語るだけでなく、他の人の体験についても聞くことになります。そうした仲間の体験を含めて状況を共有し、理解しあうことで依存症からの脱却を目指します。
薬物更生施設で過ごす場合、さまざまな種類のミーティングを行うことになります。また仲間と一緒に寝泊まりすることで孤独や不安などの気持ちを和らげることができ、さらには他人への配慮なども学んでいきます。
運動や就労に向けた訓練も行われる
なおダルクではミーティングが治療のメインになるものの、室内でミーティングだけ実施していればアルコール依存症や薬物依存症から抜け出せるわけではありません。そこで、その他のプログラムによっても症状からの回復を目指します。
例えば、精神障害者にとって運動は心も体もリフレッシュできます。またレクリエーションを通して、仲間と一緒に楽しむこともできます。
要は、薬物なしであっても楽しく過ごせるようにします。こうした活動を通して、お酒やドラッグなしに過ごすことに慣れていくのです。
なおある程度、薬物更生施設で過ごすことで症状が改善した場合、就労を含めた本格的な社会復帰を目指すことになります。そうなると、就労施設の利用を考えなければいけません。
精神障害者であれば、就労継続支援A型・B型や就労移行支援などの障害福祉サービスを利用できます。これらはダルクとは違う施設へ出向くことになるものの、これらの活動を通して将来的には企業就職を視野にいれても問題ありません。
施設での生活・1日の流れ
それでは、薬物更生施設での生活はどのようになるのでしょうか。施設によって1日の流れは異なりますが、ザックリと以下のような生活になります。
- 7:00:起床
- 8:00:朝食
- 10:00~:ミーティング
- 12:00:昼食
- 13:00~:レクリエーションプログラム
- 17:00~:入浴など
- 23:00:消灯
なお、19:00などに自助グループ(依存症の問題を抱える人が集まるグループ)へ参加し、ミーティングをすることもよくあります。この場合、夜に自助グループミーティングへ参加した後、施設に戻って寝ることになります。
金銭管理やルールを含め、制限は多い
なお薬物更生施設で過ごすとき、生活上の制限はどうしても多くなります。お酒やドラッグを断つ必要があるため、制限の多い環境で過ごす必要があるのです。
すべてのダルクで存在するのが金銭管理です。手元に大きなお金があると、再びお酒や薬物(麻薬、覚せい剤など)を購入してしまうかもしれません。そこで、お金の使い方を学ぶ必要があります。
また薬物更生施設では、食事やミーティング、消灯の時間が決まっています。必ず時間を守る必要があり、規則正しい生活を通して薬物なしでも生活できるようにします。
また異性は当然として、他の人と自由に会うこともできません。知り合いと自由に会える場合、再びドラッグに触れるかもしれません。少なくとも、ダルクへ入所している間は知り合いと会わないようにする必要があります。
ダルクは意味ない?薬物依存で完治はない
なおダルクを利用するとき、「意味ない」と考える人がいるかもしれません。薬物依存というのは、完治が存在しません。そのため、どれだけ重い罰があっても再犯率が非常に高いのです。
ただ再犯率は高くても、薬物から離れることで社会復帰した人がたくさんいるのも事実です。そうしたとき、ダルクを通して1~2年の断酒・断薬を行い、結果として社会復帰した人がいる事実を考えると、薬物更生施設での活動は意義が大きいです。
もちろん、最も重要なのはダルクでのプログラムを終えて独り立ちをした後になります。薬物更生施設から出た後について、監視してくれる人は誰もいませんし、誰と会っても問題ありません。
なお薬物に対する誘惑があったとき、ダルクへ通っていたのであれば、ダルクのスタッフへ再び相談することが可能です。そうして、薬物更生施設を出た後についても再びお酒や薬物に触れないように施設側が手助けすることもできます。
ダルクにて生活し、治療を行う
薬物更生施設を活用するとき、何をするのか治療法が気になります。ダルクでの治療法としては、ミーティングによるグループセラピーがメインになります。また日中活動をするとき、運動やレクリエーションも行われます。
なおダルクでは、日中でのデイケアだけでなく、ナイトケアも行われます。自助グループへ参加し、ミーティングを行うのです。
このように、ダルクでの生活はミーティングやその他の活動がメインになります。こうして規則正しい生活を行い、ドラッグなしでも生活できる環境に適応していきます。
薬物更生施設で過ごすとき、こうした治療法や1日の流れになります。そこでダルクを利用したい場合、これらの生活内容を事前に理解しておきましょう。
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