多くの場合、大学生や専門学生は授業へ行き、単位を取得することで卒業します。中には休学・留年する人はいますが、それでも普通に就職先を見つけて将来は仕事をします。

ただ大学生の中には、実家や一人暮らしで完全に引きこもってしまっている人がいます。その場合は当然ながら休学・留年になりますし、卒業とは程遠い状況です。また、大学卒業を経ての就職もできません。

そうした場合、できるだけ早く公的サービスを利用することで引きこもりから脱出しましょう。そこで、どのように大学生が引きこもりを脱出して将来のニートを回避すればいいのか解説していきます。

実家や一人暮らしで引きこもりの大学生は多い

実際のところ、大学生・専門学生で引きこもりになっている人がいます。実際に行われた調査では、大学生のうち5%ほどが引きこもりになっていることがわかっています。また、その多くは卒業することができず、休学や留年を繰り返した後に中退となります。

ただ大学に通うにはお金が必要ですし、中退するのでは何のために大学へ受かったのかわかりません。

しかし、現状では実家や一人暮らしの家に引きこもったままであり、症状の改善はありません。気づいたら朝と夜を繰り返している状況となります。

引きこもりでの休学・留年は精神疾患が原因

なぜ引きこもりになるかというと、ほとんどのケースで精神疾患が理由です。例えば、以下の病気をもつことで精神障害者となっています。

  • うつ病・双極性障害
  • 統合失調症
  • パニック障害
  • 発達障害
  • 適応障害

健常者であれば、たとえ面倒でも大学へ通います。ただ精神疾患は病気であるため、頭では分かっていても体が動きません。風邪を気合で治せないのと同じように、精神疾患を有する人が引きこもりを改善するのは簡単ではないのです。

また体を動かすのが面倒であり、病院へ適切に通院できていない人もいます。そうして生活リズムが乱れ、さらには適切な治療も行われない場合、引きこもりから脱するのはほぼ不可能です。

障害者施設を利用し、生活リズムを整える

そこで、引きこもりを改善して休学・留年を繰り返すのを止めるため、まずは環境を変えましょう。実家や一人暮らしで引きこもりから脱出できる場合、既に行えているはずです。ただ1年以上も引きこもりなのであれば、環境を変えない限り引きこもりからの脱出は難しいです。

このとき、引きこもり専門の施設は値段が高額なので金持ち以外は現実的に利用できません。そこで、ほとんど支出なしに利用できる障害者グループホーム(共同生活援助)を利用します。たとえ軽度であっても、1年以上を引きこもっているほどの精神障害者であれば誰でも利用できます。

複数の障害者が共同生活を送る場所が障害者グループホームです。食事や入浴、門限が決まっており、常に介護スタッフがいるので強制的に規則正しい生活になります。

また引きこもりの大学生では所得なしと思いますが、こうした低所得者(住民税の非課税世帯)はサービス料が無料です。また家賃は国や自治体から補助があり、シェアハウス形式になるので食費や水道光熱費は最安値です。そのため、アパートで一人暮らしするよりも費用は少なくなります。

大学生では生活保護を利用できないものの、必要な毎月の費用は一人暮らしするよりも低いため、収入のない大学生であっても活用できます。

・定期的に通院するのも重要

また障害者グループホームでは、定期的な通院が必要となる人がたくさん利用しています。そこで、障害者施設を利用すると同時に精神科病院・クリニックへ定期的に通い、適切な治療を受けるようにしましょう。

精神疾患の改善には、規則正しい生活と通院による治療が不可欠です。障害者グループホームを利用すれば、この2つを同時に行えるようになります。

精神科デイケアを利用しつつ、授業にも出る

また精神疾患の治療では、同時にリハビリも重要になります。精神疾患に対するリハビリテーションとして精神科デイケアがあり、精神科病院・クリニックで実施されています。そこで必要であれば、障害者グループホームから精神科デイケアへ通いましょう。

障害者グループホームへ入居している人の大多数は平日の昼間に日中活動(就労など)をしています。そこで、同じように日中活動として精神科デイケアを利用するのです。

また規則正しい生活やリハビリを通して徐々に外へ出ることができるようになります。障害者グループホームでも、休日の昼間に全員で出かけることがあります。そうして、少なくとも「ずっと家の中で引きこもっている状態」から脱出できます。

そうして外へ出ることに慣れたら、少しずつ大学の講義へ出席するといいです。焦って引きこもりから脱出しようとすると失敗しますが、障害者グループホームにて介護スタッフの助けを借り、適切な治療をすれば昼間に外へ出て活動できるようになります。

講義の空き時間に就労継続支援B型を利用してもいい

なお大学について、常に講義があるわけではありません。そのため大学生では、多くの人がアルバイトをして生活費を稼いでいます。

ただ精神疾患を有しており、引きこもり状態になるほどの症状である人が通常のアルバイトにいきなり挑戦するのは現実的ではありません。そのため、大学授業の空き時間に就労継続支援B型(就労B)を行うのは優れます。

重度の障害者であっても行える軽作業をすることになり、時給200円ほどで安いですが、リハビリを兼ねて多くの障害者が就労Bを利用しています。

なお大学の授業へ出席できるようになり、就労継続支援B型にも慣れたのであれば、そこでようやく一般的なアルバイトをすればいいです。

障害者グループホームへ入居しつつ、一般企業へ働きに行っている人はたくさんいるため、当然ながらアルバイトへ行くのも可能です。いずれにしても、最初からアルバイトを考えるのではなく、初めは就労Bにて徐々に慣らすことを考えましょう。

就労移行支援を利用し、ニートを防ぐ

そうして大学へ通えるようになり、休学・留年を回避できるようになったのであれば、ひとまずは卒業に向けて準備することになります。

このとき、卒業と同時に一般企業へ就職することになります。規則正しい生活を通して大学を卒業できるほど回復したのであれば、多くの人で一般企業への就職も問題ないと思います。

ただ精神疾患を有する状態であるのは変わりなく、他の健常者と同じ就職活動をしても失敗しやすいです。そこで、就職活動についても障害福祉サービスに頼りましょう。障害者に対して、一般企業への就職を目指すための公的サービスに就労移行支援があります。

卒業見込みのある大学生であれば、就労移行支援の利用対象になります。そこで大学生・専門学生は就職に関しても公的サービスを利用し、将来はニートにならないように備えましょう。

公的制度を利用して引きこもりから脱出する

精神疾患を有する人について、現状維持で引きこもりから脱出できることは基本的にありません。そこで実家暮らしや一人暮らしを含め、環境を変えることで引きこもりを改善させましょう。

障害者グループホームへ入居すれば、介護スタッフによる協力のもと、規則正しい生活になります。また精神科病院・クリニックへの通院もサポートしてくれます。また精神科デイケアなど昼までの活動を通して引きこもりでなくなったのであれば、徐々に大学の講義へ出席するといいです。

また講義の合間に就労継続支援B型を利用することで、仕事することに慣れても問題ありません。その後、必要であればアルバイトをしましょう。また、就職では就労移行支援を利用することもできます。

精神障害者が引きこもりから脱出するとき、障害福祉サービスの利用が大原則です。そこで、これらの公的サービスを利用することでこれ以上の休学・留年を止め、将来のニートを回避しましょう。

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