引きこもり・ニートにてずっと実家に引きこもっている人は多いものの、中には家を出る人がいます。自ら家出する人がいれば、親から家を追い出される人もいます。
そうしたとき、通常はホームレスになります。路上生活ではなくても、ネットカフェなどで寝泊まりしている住所不定者はホームレスになります。ただ日本は公的制度が整っており、問題なく過ごせるようになっています。
それでは、引きこもりで家を出る人はどうすればいいのでしょうか。ニートからホームレスになるのを解消する対策について解説していきます。
もくじ
ニートで家を出る人がいる
大人で引きこもりというのは、ほとんどのケースで精神疾患を抱えています。要は精神障害者に該当しますが、例えば以下の精神疾患を理由として無職のニートとなっています。
- うつ病・双極性障害
- 統合失調症
- 発達障害
- パニック障害
他にも精神疾患の種類はたくさんありますが、いずれにしても精神障害者であるために十分に働けず、引きこもりになっているというわけです。
何もしないとニートからホームレスとなる
そうしたとき、事情によって家出をしたり、実家を追い出されたりする人がいます。この場合、ほぼ確実にホームレスとなります。家がないためにネットカフェにて寝泊まりしている人を含め、全員がホームレスです。
ただ路上生活を除いて、ホームレスであってもお金が必要です。例えばネットカフェでの滞在が1日2500円の場合、月にザックリと7万5000円になります。
- 2500円 × 30日 = 7万5000円
ただ無職のニートでは収入がなく、さらには貯金もほとんどないため、どこかの時点でネットカフェにも滞在できなくなります。
最初に行うべきは障害者グループホームの申請
実家にいる無職のニートについて、最初に行わなければいけないのが障害者グループホーム(共同生活援助)への申請です。複数の障害者が共同生活を送る公的施設が障害者グループホームです。1年以上、大人の引きこもりをしているほどの精神障害者であれば誰でも利用できます。
低所得者はサービス料が無料となり、家賃は国や自治体から補助があります。またシェアハウス形式であるため、食費や水道光熱費は最安値です。そのため、最も安く住む方法になります。また施設内には常に介護スタッフがいるため、日々の手助けを依頼できます。
なお障害者グループホームでは食事や消灯の時間が決まっており、強制的に規則正しい生活になります。さらには、障害者グループホームの利用者は日中活動をするのが基本であり、平日の昼間は就労などで外へ出ます。
こうして、障害者施設の利用によって大人の引きこもりから脱出できるようになります。また希望すれば、数年の時間をかけて企業就職することも可能です。実家暮らしや単独での一人暮らしでは社会復帰が難しいものの、障害者グループホームの利用であれば可能です。
生活保護の利用により、日々の支払いを可能にする
ただ最安値で生活できるとはいっても、食費や水道光熱費、その他の雑費の支払いは必要になります。そこで、生活保護によってこれらの支払いをしましょう。
障害者グループホームへ入居するタイミングであれば、「本人に貯金を含めた資産がない」ことを条件にして、ほぼ確実に生活保護の申請に通ります。
たとえ親などの親族に収入・資産があっても生活保護の申請は問題ありません。生活保護を申請すると、必ず親族に連絡が行くものの、このとき「支援できない」という意思表示があれば生活保護を利用できます。収入や資産があるかどうかではなく、支援できないという意思が重要なのです。
なお障害者グループホームへ入居する人のうち、大多数が生活保護の利用者です。そこで大人の引きこもりについて、家出や追い出される前に生活保護の申請も必ず済ませておきましょう。
既に追い出された状態でも生活保護を利用可能
なお中には、既に家出をしたり、追い出されてしまったりする人もいます。初めて障害福祉サービスへ申し込む場合、利用開始までに1~2か月の時間が必要になりますし、住所がなければ申請を行えないため、住所不定者は障害者グループホームを利用できません。
その場合、まずは生活保護の受給をするために福祉事務所へ出向きましょう。通常、住民票のある市区町村の福祉事務所で生活保護の申請をします。
ただ既にホームレスの場合、住民票がなかったり、住民票のある自治体とは異なる場所にて生活していたりします。この場合、例外的に「いま本人がいる自治体」にて生活保護の申請が可能です。そのため、いずれにしても福祉事務所にて生活保護受給の申請をしましょう。
・最初は無料低額宿泊所を活用する
いま住所がなくても、生活保護の受給では住所が必須になります。そのため住所不定者はどこかに住む必要があり、例えば無料低額宿泊所にて寝泊まりすることになります。
一般的には個室になるものの、無料低額宿泊所では極小の部屋(簡易個室)になることがあります。また提供される食事がまずかったり、無駄に管理費が高かったりします。
そこで最初は無料低額宿泊所などを利用するにしても、できるだけ早く障害者グループホームなど、無料低額宿泊所以外にて過ごせるように準備をしましょう。
住所が定まって生活保護を受給開始したら、障害福祉サービスへの申請も可能です。または、賃貸マンション・アパートに住みたいのであれば、生活保護を受け入れてくれる賃貸物件を見つけて住んでもいいです。
既にニートからホームレスになっている場合であっても、生活保護の申請によって住所不定の状態を回避できます。そこで無料低額宿泊所などの施設を活用し、住所を確定させた後に次に住む場所へ移りましょう。
無職の引きこもりが実家から出るには準備が必要
大人の引きこもりについて、実家から家出をしたり、追い出されたりすることがあります。この場合は高確率でホームレスとなりますが、ネットカフェに住むにしても貯金がないとすぐにお金が尽きてしまいます。
そこで事前に障害者グループホーム(共同生活援助)と生活保護に申請しましょう。これにより、日々の生活に困らなくなります。また障害者グループホームでは規則正しい生活になり、さらには日中活動をするのが一般的なため、引きこもりから脱出できます。
また既に家出や追い出された状態によってホームレスの場合、先に生活保護だけ申請しましょう。そうして無料低額宿泊所などで住所を確定させた後、障害者グループホームの利用を申請するといいです。
大人のニートが実家から出るとき、事前に行うべき手続きがあります。そこで、これらを行うことでホームレスの状態を回避しましょう。
家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。
障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。
ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。
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