障害者で短期入所(ショートステイ)を利用する場合、家賃(部屋代)について心配する人は多いです。ただショートステイについては、障害者グループホーム(共同生活援助)とは異なり、家賃が徴収されることはありません。
そもそも部屋代を心配する必要はないため、障害者グループホームのような家賃への補助(補足給付)はありません。
それではショートステイを利用するとき、障害者は支払いをどのように考えればいいのでしょうか。短期入所での家賃について解説していきます。
もくじ
ショートステイで家賃(部屋代)は徴収されない
短期入所を利用するとき、サービス料以外はすべて実費負担になります。このとき、ショートステイでは以下の費用を徴収しても問題ないと定められています。
- 食費
- 水道光熱費(電気代、水道代、ガス代)
- 日用品費
- その他、日常生活で必要な費用
ただ、こうした中に家賃(部屋代)は存在しません。短期入所については、障害者から日割り家賃を徴収するのが禁止されているからです。
月の滞在費用は家賃なしの分だけ格安
そのため障害者グループホームに比べると、日割り家賃がない分だけ利用料金は格安になります。障害者グループホーム(共同生活援助)の利用時に比べて、食費や水道光熱費は変わらないものの、家賃分だけ利用料は少なくなると考えましょう。
例えば以下は障害者グループホームでの月の支払い明細です。
国からの補助金1万円を引いた26,000円がこの障害者グループホームの家賃です(実際には自治体から半分補助があるため、家賃負担は月13,000円)。ただ、ショートステイではこうした家賃が発生しません。同じ障害者グループホームの施設をショートステイとして活用する場合、あくまでも利用形態が短期入所である限り、支払金額が大幅に少なくなるのです。
短期入所は月30日までの利用であるため、必ずしもショートステイのほうが優れるとはいえません。ずっと同じ場所に住み続けることはできないのです。ただ金銭的には、家賃の分だけ短期入所は優れています。
短期入所で家賃補助(補足給付)は存在しない
ショートステイで日割り家賃を徴収されないことから、前述の通り障害者の短期入所利用で家賃補助は存在しません。
障害者グループホームを利用する場合、国からの家賃補助として補足給付があります。補足給付により、月1万円の家賃補助があります。また自治体によって補助額は異なりますが、「実費負担の半分」など自治体からも家賃補助があるのは普通です。
ただ障害者のショートステイで部屋代が存在しないため、こうした家賃補助(補足給付や自治体からの補助)は当然ながらありません。
・食事代や水道光熱費の補助は存在しない
なお障害者施設の中でも、入所施設(障害者支援施設)を利用する場合、補足給付として食事代や水道光熱費の補助が存在します。重度の障害者施設に入居することで、食事代・水道光熱費の補助をしてもらいながら、必ず手元に一定額のお金が残るような制度になっているのです。
ただ短期入所については、たとえ障害者支援施設でショートステイするにしても、補足給付による補助金は存在しません。要は、短期入所の利用で補助金はないと考えましょう。
短期入所の施設が少ないのは利益が薄いから
障害者にとって、日割り家賃が存在しないのは優れています。その分だけ、格安にてショートステイを利用できるからです。ただこれは反面、短期入所を利用できる施設が少ないことを意味しています。
基本的に障害者施設の経営でショートステイを積極的に行いたいと考える経営者はいません。理由は単純であり、利益が少なすぎてビジネスとして成り立たないからです。
通常、障害者施設は賃貸物件にて運営します。障害者グループホーム(共同生活援助)であれば、賃料を利用者人数で割って障害者側に請求するため、事業所側への家賃負担はありません。
一方で日割り家賃を請求できないとなると、その分だけショートステイ側は高額な家賃負担を生じるようになります。また障害者グループホームのように、毎日その場所で障害者が生活するわけではないため、国への報酬請求額も少なくなります。さらには、常に障害者が入居しているとは限らないため、夜勤人材の確保も大変です。
ショートステイ施設の運営では、こうした儲からない要素が詰まっています。そのため、障害者がショートステイ先を探すのは一般的に大変です。これは、「障害者へ日割り家賃の請求ができない」などにより、ショートステイを運営すると赤字になりやすいという要素も含まれているからです。
ショートステイで日割り家賃・部屋代は不要
すべての障害者について、短期入所を利用したら滞在費用を支払わなければいけません。こうした費用としては、サービス料以外にも食費や水道光熱費、その他の日用品費があります。
一方で家賃は存在しません。障害者がショートステイを利用するとき、日割り家賃を請求してはいけない決まりになっているからです。日割り家賃がない分だけ、障害者は格安にてショートステイを利用できるようになっています。
なお部屋代がないため、当然ながら家賃補助はありません。ショートステイでは、障害者グループホーム(共同生活援助)や入所施設(障害者支援施設)のような補足給付を利用できないのです。
障害者の短期入所利用は費用面で非常に安く、これには日割り家賃が存在しないことが大きく関与しています。こうした制度を理解して、障害者はショートステイを利用しましょう。
家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。
障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。
ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。
そこで、当サイトでは完全無料で障害者グループホームを紹介するサービスを日本全国にて実施しています。「いますぐ入居したい」「いまの障害者グループホームから他の施設へ移りたい」「強制退去となり、新たな施設を探している」など、軽度から重度の障害者を含めてあらゆる方に対応しています。