グループホームは知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者が共同生活を送る場所であるため、当然ながら施設内にトイレや浴室が存在します。

一人で生活するには問題があるものの、基本的には自らの意思で行動できる人が入所の対象者であるため、こうしたお風呂やトイレの設備は普通です。なお手すりを設けているケースはよくあり、障害者に配慮した構造になっています。

このとき、介護施設なので入浴介助やトイレ介助を手伝ってもらうことは可能です。また利用者による入浴拒否はよくあるものの、可能な限り自立を促すのもグループホームの役割です。

それでは、こうしたグループホームでお風呂やトイレの事情はどのようになっているのでしょうか。設備の構造や介助の中身を解説していきます。

通常、浴室やトイレは共有施設となる

多くの場合、グループホームはシェアハウスのような形式になっています。一軒家やアパート・マンションについて、施設に複数の部屋が存在し、その一室を障害者または認知症患者が利用することになります。

例えば以下は一軒家タイプのグループホームですが、見た目は普通の家であり、こうした家での共同生活になります。

なおグループホームを利用するとき、以下のような間取りはよくあります。

このとき、お風呂やトイレは共同利用になります。シェアハウスではお風呂やトイレが共同なのと同じように、グループホームでも共同利用です。そのため例えばお風呂を利用する場合、以下のように「使用中」であることを提示することになります。

通常、お風呂の順番は決まっています。そこで、順番通りに入浴することによって体をきれいにします。

グループホームによっては個室にトイレ・お風呂がある

グループホームは一軒家であってもアパート・マンションであっても、お風呂やトイレが共同利用になっているケースが普通です。ただグループホームによっては、それぞれの個室にトイレ・お風呂が備わっている場合もあります。

軽度の知的障害者・精神障害者・難病患者であれば、個室に浴室やトイレが存在するほうが便利です。ほかの入居者が共同設備を利用しているかどうかを確認する必要がないからです。

ただ前述の通り、一般的なグループホームだとお風呂やトイレは共同利用です。お風呂やトイレをそれぞれの部屋に設置するとなると、初期費用が莫大になります。そのため、シェアハウスの形式にしているのです。

入浴介助・トイレ介助など、必要な場合は助けてくれる

なお知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者によっては、入浴介助やトイレ介助が必要なケースがあります。ただグループホームのお風呂やトイレは設備が一般的です。参考までに、以下は実際のグループホームのお風呂です。

このように、特別な仕様の施設ではありません。もちろんグループホームによっては手すりが存在するケースは多いものの、通常は自立して生活できる人が対象になっています。

そうはいっても、グループホームでは介護職員が24時間体制で支援してくれます。そのため入浴介助やトイレ介助が必要な場合、手助けしてくれるのが一般的です。

障害者や認知症患者にとって、どのような支援が必要なのかは人によって異なります。そのため、可能な支援内容やグループホームの設備については入所前に確認しなければいけません。

例えば移動が困難な障害者であれば、共同施設のトイレを利用するまでに間に合わず、漏らしてしまうリスクが高いかもしれません。そうした場合、ポータブルトイレ(持ち運び可能なトイレ)を部屋に設置させてもらうといいです。

入浴拒否はよくあり、毎日お風呂に入らなくてもいい

なお知的障害者・精神障害者によっては、好き嫌いやこだわりが強いケースがあります。これは認知症患者も同様です。

そうしたとき、利用者によっては入浴を拒否することがよくあります。これについては、介護職員は利用者に対して、入浴を強要する必要はありません。そもそも、毎日お風呂に入らなくても死ぬことはないからです。

事実、海外では「シャワーを浴びるのは毎日であるものの、洗髪は2日に一回」が普通です。また、体を洗う頻度が週に2~3回の人は非常にたくさんおり、珍しいことではありません。

「お風呂は毎日、入らなければいけない」と支援側が先入観をもっている場合、良いグループホームとはいえません。さすがにずっと入浴しないのは汚いものの、週に2~3回ほどの入浴であっても特に問題はありません。

自立支援できるように手助けするのがグループホーム

なお、グループホームの目的は利用者の自立支援です。そのため介護職員は常勤で働いているものの、すべての手伝いをするわけではありません。むしろ、そうじや洗濯、入浴を含めて利用者が自分で行えるように支援するのが役割です。

またほかの利用者との共同生活を通すことにより、自発的に行動できるように促します。例えば以下は、グループホームの利用者たちで庭のそうじをしているときの様子です。

このような作業を通すことにより、体を動かし、さらには自分で行えるようにするのです。

これは、入浴などでも同様です。入浴拒否をする場合、その人なりの理由があります。優れたスタッフの場合、この理由を探ることで解決・自立を促します。

例えば、入浴拒否をする理由が「以前の施設にて入浴中に滑ってしまい、けがをしたのがトラウマになっている」という場合、お風呂に滑り止めマットを敷けば解決するかもしれません。

具体的な原因は人によって違いますし、入浴拒否をする理由を本人は教えてくれないので注意深く観察したり、家族にヒアリングしたりしなければいけません。ただ優れたグループホームの職員であるほど、こうした原因を考えることで利用者の自立を促し、行えることを増やすのです。

グループホームによって入浴回数の制限など謎ルールは存在する

参考までに、ダメなグループホームだと「入浴可能な日が決められており、毎日自由に入浴できない」などの謎ルールが設けられていることがあります。

入浴介助が必要な人だと、毎日の入浴ではなく、週に2~3回ほどの入浴回数になるのはよくありますし、むしろそちらのほうが普通です。ただ自立して動けるにも関わらず、例えば「一日おきの入浴」というルールになっていることがあるのです。

これについては、グループホーム側のエゴであり、良いグループホームとはいえません。入浴を制限すれば、その分だけスタッフの負担は減ります。浴室のそうじ回数は減りますし、お風呂が空いたことについて利用者への声かけ頻度を少なくできます。

ただ利用者にとってみると、入浴したいのにお風呂に入れないのは最悪です。グループホームによってルールは大きく異なり、入所する前にこうした謎ルールが存在しないかどうかを確認することは重要です。

グループホームでの浴室やトイレの事情

共同生活をする施設がグループホームであるため、利用者がお風呂やトイレを使いたいときは多くのケースで共同利用となります。個室に浴室やトイレが備わっているケースはあるものの、通常は共同利用となります。

このとき、必要な場合はスタッフが入浴介助やトイレ介助をしてくれます。介助が必要な人の場合、毎日の入浴ではないケースが多いものの、介護職員による手助けは可能なのです。

なおグループホームは知的障害者・精神障害者・難病患者や認知症患者の自立を促す施設です。利用者の入浴拒否はよくあるものの、その原因を考え、支援するのがグループホームの原則です。

ただグループホームによっては、「自分の意思で行動できるにも関わらず、入浴回数が制限されている」など、ダメなルールを設けているケースもあります。これについてはグループホームによってルールが異なるため、事前に確認しましょう。

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