知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者で障害者グループホーム(共同生活援助)に入居している人は多いです。こうした障害者の中には、一般企業での就職を目指す人もいます。

このとき、日中活動として就労移行支援を利用します。障害者グループホームに入居しつつ、就労移行支援を活用するのは問題ありません。

また就労移行支援を利用することで企業就職したあと、継続して障害者グループホームに住むこともできます。障害者グループホームは社会復帰を促す場でもあり、就労移行支援をうまく活用することで一般就労も可能になります。

それでは、どのように考えて障害者グループホームと就労移行支援を併用すればいいのでしょうか。障害者グループホームと就労移行支援の活用法を解説していきます。

共同生活援助から就労移行支援へ通う

障害者グループホーム(共同生活援助)に住んでいる障害者について、多くの人で日中活動をします。デイサービスや就労施設へ行くことになりますが、日中活動の一つに就労移行支援があります。

一般企業への就労を目指すために障害者が利用する公的サービスが就労移行支援です。就労支援によってビジネススキルを身に着けたり、面接対策をしたりします。こうして一般企業での障害者雇用を目指します。

実家暮らしの人だけでなく、障害者グループホームから就労移行支援へ通うのは普通です。そこで、軽度の障害者で企業就職をしたい場合は就労移行支援を活用しましょう。

企業就職に必要なスキルを身に着ける

なお日中活動先として就労移行支援を利用することにより、企業就職で必要な以下の内容を学びます。

  • パソコンスキル
  • ビジネスマナー
  • 専門スキル(会計、英語、プログラミング、Webデザインなど)
  • 履歴書・エントリーシートの書き方
  • 面接対策
  • 求人探し・インターン先の紹介
  • 就職後の職場定着支援

就労継続支援A型・B型とは異なり、障害者雇用とはいっても一般就労では他の健常者と一緒に普通の仕事をします。そのため、それなりに対策が必要になるのです。

グループホームなら無収入でも日中活動しやすい

なお就労A・就労Bとは異なり、就労移行支援で工賃を得ることはできません。また就職前の障害者であるため、ほとんどが低所得者です。

こうした知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者が実家暮らしをしている場合、ほとんどお金がなくても問題ありません。一方、一般的な賃貸マンション・アパートで暮らすとなると、高額な家賃支払いが必要になるので現実的に生活できません。

このとき障害者グループホームを利用する場合、シェアハウス形式になり、さらには国・自治体から家賃補助があるので格安にて生活できます。また常に介護スタッフがいて、食事まで作ってくれるので買い物や食事作りの手間もありません。

格安にて住むことができ、さらには介護スタッフによる助けや食事作りまであるため、障害者にとって一般的な賃貸物件に住むよりも、障害者グループホームから就労移行支援へ通うほうが優れています。

正社員やアルバイト、契約社員で働く

なお就労移行支援では一般就労を目指すため、障害者雇用による企業就職を見据えることになります。このとき、以下の形態にて勤務します。

  • 正社員
  • アルバイト
  • 契約社員

厚生労働省が発表している資料によると、会社・官公庁などで働いている障害者雇用の人のうち、それぞれの割合は以下のようになっています。

※厚生労働省 障害福祉サービスの利用実態調査

このように正社員はどちらかというと少数であり、障害者雇用の大多数はアルバイトや契約社員であるとわかります。そのため企業就職を目指すとはいっても必ずしもフルタイム勤務である必要はありません。

障害者グループホームから会社に通うのは問題ない

なお就労移行支援を利用して一般就労を開始したとしても、継続して障害者グループホーム(共同生活援助)を活用するのは問題ありません。

実際、厚生労働省の資料によると、障害者グループホーム(共同生活援助)に住んでいる人のうち、9~10%ほどの障害者は会社・官公庁などで働いています。

正社員やアルバイト、契約社員などによって企業就職している場合、日によっては帰宅時間が遅くなる場合があります。そうなると、障害者グループホームによっては門限に間に合いません。

ただそれでも問題なく、「企業就職している障害者など、事情がある場合、その人だけ特別に門限をずらす」ことが可能です。障害者グループホームによって方針は異なりますが、ルールが比較的ゆるい障害者グループホームを活用すれば問題なく企業就職に対応できます。

障害者グループホーム(共同生活援助)に住む場合、フルタイム勤務であれば住民税の非課税世帯ではなくなるため、家賃補助はなくなります。ただシェアハウス形式の障害者グループホームによって格安で住むことができ、食事作りの準備も不要である事実は同じです。そのため、働きながら障害者グループホームを利用するのです。

またアルバイトや契約社員を含め、フルタイム勤務でない場合、多くの障害者で住民税の非課税世帯です。この場合、他の利用者と同様に家賃補助を得ながら格安にて継続入居できます。

住宅手当のある会社で働くのは可能

なお障害者が親元を離れて暮らすとき、障害者グループホーム(共同生活援助)の利用は最安値の生活費になるので優れますが、正社員の場合は「会社の福利厚生を利用して一般的な賃貸マンション・アパートに住む」という方法もあります。

福利厚生の中でも住宅手当は非常に重要であり、住宅手当によって実質的な手取りが大幅に増えます。例えば、以下は医療グループが出している障害者雇用の求人です。

このように、月3万円も家賃補助があります。企業就職して住民税・所得税の支払いが必要になるフルタイム勤務の障害者では、前述の通り障害者グループホームの家賃補助がなくなります。そのため福利厚生を利用できる場合、会社の借り上げ社宅を利用して住宅手当を活用すると大幅に生活費を少なくできます。

ただ勤務先の会社に家賃補助がなかったり、アルバイト・契約社員での勤務だったりする場合、多くのケースで障害者グループホームが最安値での生活費となります。そこで、企業就職を目指す場合は「障害者グループホームへ継続して住む」「会社の福利厚生を利用して賃貸マンション・アパートに住む」のどちらかをメインに考えましょう。

障害者グループホームで就労移行支援を併用する

知的障害者や精神障害者、身体障害者、難病患者にとって障害者グループホーム(共同生活援助)は社会復帰を促す場でもあります。このとき障害の程度が軽度なのであれば、将来的に一般企業で働くことを考えます。

企業就職を目指す場合、障害者であれば就労移行支援を利用できます。当然、障害者グループホームに入居しながら就労移行支援へ通うのは問題ありません。

なお企業就職での雇用形態は正社員に限らず、アルバイトや契約社員も範囲に含まれます。このとき、企業で働きながら障害者グループホームにて継続して入居できます。または、正社員であれば会社側の福利厚生で家賃補助を利用し、一人暮らしをしてもいいです。

軽度の障害者で社会復帰を目指し、一般企業で働くのは普通です。そこで障害者グループホーム(共同生活援助)や就労移行支援などの公的サービスを利用して、一般就労するための準備をしましょう。

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家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。

障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。

ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。

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