障害者の中には依存症の人がいます。アルコール依存症や麻薬・覚せい剤などによる薬物依存症、ギャンブル依存症などが代表例です。

こうした依存症は精神疾患に該当するため、精神障害者として障害者グループホーム(共同生活援助)を利用することにより、格安にて住むことができます。また介護スタッフによる援助もあるため、依存症からの回復も可能です。

それでは依存症の人について、どのように考えて障害者グループホームを利用すればいいのでしょうか。アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症での障害者グループホームの活用法を解説していきます。

依存症は精神障害者に該当

精神疾患にはさまざまな種類があり、その一つに依存症があります。そのため、以下はすべて精神障害者に該当します。

  • アルコール依存症
  • 薬物依存症
  • ギャンブル依存症

障害者グループホーム(共同生活援助)は軽度の人であっても利用できます。つまり、依存症の人であっても回復施設として障害者グループホームを活用できます。

アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症を回復させる

依存症の人について、基本的には一人で生活できます。ただ一人で生活する場合、高確率で再びお酒や麻薬・覚せい剤、ギャンブルに手を染めてしまいます。そこで障害者グループホームを利用するのです。

障害者グループホームであれば、同じ施設にほかの障害者が生活しています。また世話人として介護スタッフが常にいます。

そのためアルコールを持ち込めばすぐにバレますし、麻薬・覚せい剤を隠すのは難しいです。またパチンコや競馬などの施設へ行く場合は止められますし、オンラインカジノをするにしてもスタッフに声をかけられます。

一人でいると、依存症の人は更生が難しいです。そこでアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症について、障害者グループホームを利用するのは優れます。

共同生活援助の更生施設(ダルクなど)は費用が格安

なお依存症からの回復では、更生施設が存在します。医療機関にて、回復のために更生施設として病院を利用することはできます。ただ医療機関にずっと入院することはできず、必ずどこかで退院しなければいけません。

そうしたとき、民間の更生施設を利用する方法があります。例えば薬物依存症の人をサポートする更生施設にダルクがあります。

依存症患者をターゲットにするダルクについて、障害者グループホーム(共同生活援助)として運営されている施設は多いです。障害者グループホームではあるものの、アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症の人に特化しているというわけです。

こうした施設は入居費用が格安です。障害者グループホーム(共同生活援助)は国の制度であり、サービス料は原則1割です。また住民税の非課税世帯や生活保護などの低所得者では、サービス料が無料になります。月のサービス料に対する負担上限額は以下のようになっています。

状態負担上限額
生活保護0円
住民税の非課税世帯0円
世帯年収600万円以下9,300円
世帯年収600万円超37,200円

また低所得者の場合、国や自治体から家賃に対する補助もあります。またある程度の収入があっても、サービス料が格安である事実は同じです。

そのため、アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症の障害者は金銭面の問題で障害者グループホームを利用するのが一般的です。また、障害者グループホームとして運営されているダルクであれば、入居費用は格安というわけです。

まったく働けない障害者であっても問題なく住める施設が障害者グループホームです。そのため貯金が少なかったり、大きな収入を見込めなかったりする場合は障害者グループホームの利用が現実的です。

ワンルームより、シェアハウス形式がいい

なお障害者グループホーム(共同生活援助)を利用するとき、居住環境に関していくつかの種類があります。建物の形式で分けると、シェアハウスとワンルームがあります。

ほとんどを自分一人で行える障害者の場合、ワンルーム形式の障害者グループホームを希望しがちです。ただアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症の場合、ワンルームよりもシェアハウス形式の障害者グループホームのほうが適切です。

ワンルームの場合、介護スタッフによる見回りがあるとはいっても、ほぼ完全なるプライベート空間が守られます。また障害者グループホームでは外出が自由であるため、ワンルーム形式の場合、勝手にコンビニでアルコールを購入したり、麻薬・覚せい剤の売人とこっそり会ったりするかもしれません。

またギャンブル依存症であれば、外出しなくても、部屋に閉じこもってオンラインカジノをするかもしれません。

プライベート空間が守られるため、一人暮らしとほとんど同じ状態を作れるのはワンルーム型グループホームのメリットです。ただアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症の場合、依存からの回復という意味ではデメリットになります。プライベートがほぼ完全に確保されているからこそ、再びアルコールや薬物、ギャンブルに触れる可能性があるからです。

依存症からの回復を考えるとき、介護スタッフがすぐに声をかけられる状況が好ましいです。そのためアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症について、障害者グループホームを利用したい場合はシェアハウス形式を選ぶといいです。

グループホームでお金の使い方を学ぶ

なお依存症の人について、なぜ再犯率が高いかというと、それだけ強い依存があるからです。そこで、障害者グループホームでは厳重に金銭管理をしてもらうことで依存に陥った要因から遠ざけるようにしましょう。

自由に使えるお金があるためにアルコールや薬物を買うことができるし、ギャンブルをするための初期費用を手にすることもできます。そこで、依存症による衝動から抜けるまでは介護スタッフによる金銭管理を徹底してもらうのです。

なお、お金をまったく使えないようにするのではなく、お金に対する使い方を学ぶのが依存症の回復で重要です。そうして、規則正しい生活や就労による日中活動を行い、さらにはお金と冷静に向き合うことで、アルコールや薬物(麻薬・覚せい剤)、ギャンブルへの依存から回復していくのです。

もちろん、金銭管理すれば依存症から回復できるという単純な話ではありません。金銭管理をしても、借金によってお金を調達しないようにする必要があります。そのため、介護スタッフによる協力のもとで、お金の使い方を含めて社会復帰に向けたケアをしてもらうのです。

依存症の回復で共同生活援助を利用する

アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症で苦しんでいる人は多いです。また、こうした依存症は抜け出すのが難しいことでも知られています。

依存症の人が一人暮らしをすると、高確率で依存を作った要因に再び手を出してしまいます。そこで障害者グループホーム(共同生活援助)を利用すれば、介護スタッフによる助けを利用できます。また利用料金は格安であるため、たとえ収入が少ない人でも利用できます。

依存症の場合、精神障害者に該当します。このとき軽度の障害者であっても、障害者グループホームであれば利用できます。

一人だけの力で依存症から抜け出すのは大変です。そこでアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症なのであれば、障害者グループホームを利用することで依存症から回復することを考えても問題ありません。

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家賃のほとんどが自治体から助成され、食費や水道光熱費など、必要最低限の出費で住めるシェアハウス形式の施設が障害者グループホームです。介護スタッフが常駐しているため家族の負担はゼロになり、親亡き後問題も解決できる施設となります。

障害者グループホームは一般的に「空きが少ない」といわれています。ただ、それは「担当者が知っている範囲で空きがない」というだけであり、実際には多くの空きがあります。近隣の自治体まで含めれば、すぐに入居可能な障害者グループホームはいくつも存在します。

ただ障害者グループホームによって居住に関するルールは大きく異なり、利用者(障害者)にとって最適な施設を選ばなければいけません。

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