障害者であれば、障害福祉サービスで居宅介護(ホームヘルプ)を利用できます。障害者が居住している家でさまざまな家事援助をしてくれるため、日常生活が困難であっても生活できるようになります。また、フルタイム勤務している軽度の障害者であっても家事援助を利用できます。

それではホームヘルプについて、家事援助の範囲はどのようになっているのでしょうか。

家事援助によって可能になる身体介護以外の範囲としては、料理や洗濯、そうじ、買い物などがあります。こうした日常生活で必要な家事について、ホームヘルパーが居宅介護によって代行してくれるようになります。

居宅介護によって家事援助を依頼したい場合、どのような範囲を依頼できるのか知るのは重要です。そこで、ホームヘルプの家事援助で依頼できる範囲や内容を解説していきます。

ホームヘルプで行われる身体介護以外の家事援助の範囲

障害者とはいっても、人によって必要な援助内容が異なります。このとき身体障害者や重度障害者、寝たきり状態であれば、食事や入浴、排せつなど身体介護を伴うホームヘルプとなります。

一方で障害者の中には、知的障害者や精神障害者など体に問題のない人も多いです。また、日中はフルタイム勤務をしている発達障害の人など、軽度の精神障害者もいます。この場合、身体介護は不要であり、その代わりとして家事援助が必要になります。

居宅介護で可能な家事援助の範囲としては、例えば以下があります。

  • 料理
  • 洗濯
  • そうじ(ゴミ出しを含む)
  • 買い物
  • 薬の受け取り
  • 育児支援

ホームヘルプについて、それぞれの内容を確認しましょう。

料理、洗濯、そうじは最も一般的な内容

居宅介護の家事援助で最も一般的な内容は料理や洗濯、そうじです。身体障害者や知的障害者、精神障害者、難病患者で生活が厳しい場合、料理はできません。そこで、食事の配膳から食器の片づけまでを依頼できます。

また洗濯についても、生活をするうえで重要ですが、障害者の場合は「洗濯、乾燥、取り入れ、収納」までの動作ができません。そこで、洗濯に関することを手伝ってもらいます。

そうじ・片付けも同様であり、知的障害者や精神障害者で部屋がゴミ屋敷になってしまっているケースはよくあります。例えば、発達障害(ADHDなど)では部屋がゴミ屋敷化しやすいといわれています。そこで、そうじやゴミ出しまで含めてホームヘルプへ依頼するのです。

なおうつ病や統合失調症で動けない人は仕方ないにしても、軽度の知的障害者や精神障害者なのであれば、家事代行というよりも、自立援助としてホームヘルプを利用すると優れます。例えば、収納の方法を教えてもらうことで自らそうじできるようにするのです。

障害福祉サービスは障害者の自立を促す場でもあります。そのため重度の障害者を除き、障害者が自ら手伝うなど自立支援の場として利用すると優れます。

買い物同行・買い物代行で必要なものを購入

また、居宅介護では買い物同行・代行も支援内容に入ります。料理をしてもらったり、家で過ごしたりするにしても、必要となる買い物をしなければ不可能です。

そこで買い物をホームヘルパーに依頼できます。買い物同行によってどのように買い物をすればいいのか学んでもいいし、買い物代行によってすべての作業を依頼してもいいです。これについても、依頼する障害者の障害の程度によって異なります。

なお、このとき行える買い物は「利用者(障害者)が生活をするときに必要となる品物」となります。具体的には以下になります。

  • 食料品(食べ物、飲み物など)
  • 台所用品(洗剤、ラップなど)
  • 日用品(トイレットペーパー、ティッシュ、電池、歯ブラシなど)

同居家族や来客など、利用者以外の品物の買い物は対象外になります。居宅介護では、あくまでも生活で必要となる本人に対する物品の買い物同行・買い物代行となります。

処方せんでの薬の受け取りや育児支援まで可能

なお買い物同行・買い物代行という意味では、処方せんに基づく薬の受け取りも依頼できます。調剤薬局で処方薬を受け取りするとき、ホームヘルパーに依頼できるのです。

ただ、本人の代理で医療機関を受診することはできません。あくまでも、ホームヘルパーが可能なのは薬の受け取りになります。

ちなみに、居宅介護は育児支援も含まれています。子供は利用者本人とは別人であるものの、子育ては利用者本人が行わなければいけない行為です。そのため、ホームヘルプでは育児支援もカバーしているのです。

身体障害者や知的障害者、精神障害者、難病患者は子育てが大変です。そこで、ホームヘルパーによって家事や育児、保育園への送迎などをしてもらうことができます。

身体障害者に限らず、知的障害者・精神障害者も利用可能

重要なのは、これらの内容をすべての障害者で利用できることです。ホームヘルプというと、身体障害者に対する身体介護を想像しがちですが、ここまで解説した通り家事援助も可能となります。そのため、知的障害者や精神障害者もホームヘルプを積極的に活用している人が多いです。

前述の通り、知的障害者や精神障害者で体に異常のない人は多いです。ただ、こうした人で特定の生活能力が欠如していることは多いです。

そこでホームヘルプを利用すれば、他人の助けを借りながらではあるものの、人間らしい生活を送れるように支援してもらうことができます。

フルタイム勤務の精神障害者も居宅介護を活用

また、ホームヘルプは軽度の障害者であっても利用できます。居宅介護を利用するとき、障害支援区分の取得が必要になります。区分は1~6まであり、数字が大きくなるほど重度を表します。

ホームヘルプは区分1以上で利用できます。そのため、非常に軽度の障害者であっても居宅介護を依頼できます。一般企業でフルタイム勤務している精神障害者であっても、居宅介護を利用するのは普通です。

障害福祉サービスを利用するとき、必ずしも重度である必要はありません。家事援助という簡単な支援内容であっても、積極的に活用して問題ありません。

すべての障害者で家事援助を利用できる

障害者にとって家事援助は重要です。自ら家事をするのが困難であっても、料理や洗濯、そうじをホームヘルパーが代行してくれれば、ひとまず生活は可能です。

身体介護が不要であっても、知的障害者や精神障害者で家事援助が必要な人は多いです。この場合、居宅介護を利用することで家事援助をしてもらいましょう。また料理や洗濯、そうじ(ゴミ出しを含む)に限らず、薬の受け取りや育児支援も家事援助の範囲になります。

なお軽度の障害者であっても家事援助を利用できます。このとき、軽度の場合は家事代行というよりも、自立支援の場として居宅介護を利用するといいです。

障害者にとってホームヘルプは障害福祉サービスで利用者が多く、メインの支援内容になりやすいです。そこで、家事援助で行える内容を把握して利用しましょう。

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